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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第5章 若宮朋佳
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27 全体ミーティング

どうぞよろしくお願いします。

 マユミが「助けてくれて、ありがとう!」と言いながら私に抱きついた。


「いや……紗栄先生とトラブったのは……。巻き込まれちゃったのはマユミの方かもだし……」


 私はなんとなくはっきり言えなくてぼそぼそ言った。


「そうよ! そうよね!」


 マユミが川上先生を見た。


「川上先生と紗栄先生の問題に巻き込まれたのよね!? 私達?」


 あ、まずったか?

 アキも来て、マユミをどうどうと落ち着かせるように肩に手を置いて「うん、落ち着いて」と囁いている。


「……ちゃんと説明して欲しい」


 鈴永さんの声が響いた。

 田中先生がゆかり先輩とさくら先輩とアイコンタクトを取ってから頷いた。


「全員入れるなら、大部屋か。では高校生の大部屋で全体ミーティングしよう」




 みんなで大部屋に入り、そこで川上先生が、紗栄先生が高校、大学時代の友人であったことを話した。


 そして、大学生の時に紗栄先生の方から告白から、1ヶ月ほど付き合ってみたことはあること。

 でも、その時は、結局、友達以上には思えず交際解消となったこと。

 つまり、恋人らしいことはほとんどしていないのか? うーん。大学生なら、何かあっても!?


 まあ、元彼女でもあるのかな? という感じで言われた。


 結局、高校、大学の途中までは普通の共通な友人を交えての友人関係だったこと。

 大学生になるまでそんな素振りがなかったが、この紗栄先生からの告白とすぐの交際解消で、友人として個人的に連絡を取るような感じではなくなったのだそう。



「ずっと友達で、1ヶ月だけお願いされて付き合った? 元彼女もとかの

 元彼女もとかのって言えるのそれ?」


 さくら先輩が顔をしかめた。

 大学生としては、どうなんだろ?

 交際解消って、つまり川上先生が一度了承したのに振ったというわけだよね。


 なんとなく、川上先生に対して、しょうがないよね的な同情的な視線と、受け入れたくせに1ヶ月でやっぱ違ったと友人だった女性を振るのはおかしいという視線が向けられる。


 で、高校の時から友達仲間で川上先生の家に来てたこと。

 母親同士が仲が良かったということがあって、紗栄先生は川上先生の家族には気に入られてたらしい。

 それで今回、理科助手の席が空いてしまい家族であちこちに話をした時に『横川さんのお嬢さんは?』ってなったそうだ。


 川上先生はそれを知らず、3月末に新しい理科助手って紗栄先生が現れてびっくりしたそう。

 サプライズ!?


「あー、外堀を埋めてきてたのね」


 ゆかり先輩が苦笑する。

 外堀?


「まあ、それで、横川が俺の婚約者みたいな態度を取り始めて、他の友人にも変な連絡したり、うちの親にもうまくいっている、教育者としての俺を支える自信があるとか……。否定しても否定しても……」


 川上先生が困ったように言った。

 あ、だから、新年度始まってから、なんか元気なかったのか?


「相談してくれれば理由つけて合宿来なくさせられたのに!」とさくら先輩。


 いや、それ難しいでしょ……。


「でも、そうすると、何をしでかすか……」


 川上先生がさらに困ったように言った。

 確かに女子高生より女子大生の方が邪魔してきたら、どんな攻撃をされるか、と思うか。

 でも、何故か私を……、ああ、真理先生情報があったからか……。


「でもさ、何もしなくも、トモやマユミには、その歪んだ気持ちは向けられてたわけで、それは……、いいわけ?」


 アキが言ってくれる。


「ああ、申し訳ない。ここまでしてくるとは……。生徒にはさすがに手は出してこないだろうと」


 川上先生がまあ被害に遭ったマユミに頭を下げた。

 うう、生徒にはって、私にはガンガン睨んできてましたけど?

読んで下さり、ありがとうございます。

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