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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第5章 若宮朋佳
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4 コイバナ

どうぞよろしくお願いします。

 6月末には合宿のことがいろいろ決定し、申し込み希望の人には集金袋と詳しい日程としおりを配布した。

 お金はクラブ活動の日限定で回収し、田中先生が管理してくれることになった。

 3泊4日、電車利用。大部屋利用で宿代はぐーっと下げられた。後、学校からの補助や学割もあるからね。


 

 夏休みに入ってすぐ、宿題やろう会が開かれた。

 アキは合宿がふたつで大変だからね。マユミも誘って、学校のある区の図書館に集合。

 そうなると相原君もソウヤ君も来るよね。

 ふたりとも頭良いから、わからないところを聞くことができてサクサク宿題が終わっていく。まあ、こちらもたまには教えたよ。



 宿題会が終わって、お昼ご飯にみんなでファミレスに行く。なんだか、ドリンクバーのオレンジジュースを見て複雑な気持ちになる。あのファミレスではないんだけどね……。

 


「トモちゃんはさ、誰か紹介しなくていいの?」


 食べ終わって、夏休みの予定など話している時にソウヤ君が言うが「結構です」と私が断る。


「紹介しようかという前に断られた……。

 あ、もう好きな人がいる感じ!?」


「ノーコメントで」


 マユミが笑っている。


「うえぃ、恋話コイバナしたい!

 スナオ、全然教えてくれないっ!」


 ソウヤ君は相原くんの肩を掴んで揺すぶる。


「ノーコメントで」と相原君が動じずに言った。


「ええっ! アキちゃん!?

 アキちゃんなら俺の気持ちわかってくれるよね!?」


「ノーコメントで」


「……うおっ!」


 アキにとどめを刺されたソウヤ君は机に突っ伏して討ち死にした。

 マユミが笑って、ソウヤ君をパシパシ叩いている。手加減してんな。

 確かに楽しいな。こーいうのも。



 帰りに相原君に言われる。


「また、新しい理科助手の先生が変なんだって?」


「ああ、うん、アキにはお世話になってばかりだよ。いろいろ心配かけて申し訳ない」


「いや、アキは頼りになるからね。本当なら一緒にいて力になりたいけど、さすがに合宿まではね。

 アキとは連絡を取り合うから、気をつけて」


「うん、ありがとう。

 アキに迷惑かからないように、気をつける」




 合宿当日。

 文芸部だけ駅前のマックで少し早めに待ち合わせした。

 中一のまいちゃん以外は全員集合。そしてゆかり先輩とさくら先輩まで来てくれた。

 アキが中学棟のかなちゃんに横川先生のいつもの様子を聞いた。


「紗栄先生ってどんな感じ?」


「うーん、厳しそうなところもあるけれど、今のところは公平な感じで、好きかもっていう子多いですよ。

 川上先生M3Aの担任だけど、A組の子はさえ先生と仲いいし」


「かなちゃんはB組だっけ?」と私は確認した。


「はい、M3Bです。

 前、中二の時、川上先生副担だったし、自然科学部とのコラボで、先生とはよく話す方だと思うけど。

 何か、最近元気がない気がする」


 さおりんも言った。


「あ! 私もそう思う!

 真理先生の時にはかまってくるのを余裕というか、適当に相手せずにみたいなところがあったけど、紗栄先生相手だとそうもいかずって感じだよね」


「あ、そうです! あしらえないって感じ?」とかなちゃん。


 おお、ずいぶん大人っぽい会話!?


「誰が誰をあしらえないって?」


 急に話に入ってきたのはゆかり先輩!?

 さくら先輩もいて、おお、なんか、女子大生って感じ、頼りになりそう。


「ゆかり先輩、さくら先輩! お久しぶりです」


 私は合宿が、旅行が楽しくなってきた。

読んで下さり、ありがとうございます。

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