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トラウマ女神のやり直し〜 隷属の女神の伝説/王国編〜 ♡♡♡TSして最強美少女になったはいいけど、心まで女になるなんて聞いてない!♡♡♡  作者: トンブタ
第5章 目覚めの兆し

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084-5-10_白いドレス(挿絵あり)

 この後は、教会に戻って、農民たちに小麦の種まきをしてもらうよう説得しなければならない。もちろん、直接的にはセシリカがそれを担うことになっている。僕は、セシリカの説得が農民たちに受け入れられるよう、彼女を援護する役割だ。彼女の計画では、教会の女神像に一役買ってもらい、奇跡が起きるという設定だ。セシリカは、農民たちに自分が女神様の夢を見たという話をするのだ。その夢は、教会の女神像に、女神様が降臨したという内容だ。もちろん、事実では無い。そして、セシリカは、教会で小麦の種を派手にばら撒き、彼女の合図で、僕が、影からそれらを浄化し発芽させる魔法を放つ。そうすると、小麦の種は一瞬にして発芽し、農民たちが驚くと、最後の仕上げにセシリカが決めゼリフを叫ぶ。


 "御神託のとおり、奇跡が起きましたっ! 女神様は、女神像にご降臨されたのですっ!"


 という感じだ。何だか、ベタ過ぎる気もするけど、まぁ、セシリカは自信満々だったし、彼女に任せておけば大丈夫だ。ところで、アムとククリナはこの後どうするつもりだろうか? 


「アム、ククリナ。僕とエイルは教会に戻るけど、あなた達は、この後どうするの?」


 そう聞くと、二人揃って返事をした。


「お供いたしますっ!」

「ご一緒させてくださいっ!」


 二人ともついてくる気満々だ。それなら、この子たちは計画を知らないので、少し説明する必要がある。そうして、彼女たちに、レックスたちの鼻を明かすための、計画の概要を説明した。アムが耳をピンと立て、尻尾をビュンビュンと振って言った。


「悪い人間を懲らしめるんですね?」


 アム、ワクワクしてるよね? ちょっと違うけど。まぁ、いいか。

 

 そして、ククリナは、目を細め、感情を押し殺すような低い声で言った。


「私に、不埒な悪行を行った人間どもには、大地の糧になってもらいましょう」


 ク、ククリナ怖い……。


 どちらにしても、二人とも、計画に興味深々だ。それなら、今すぐ転移して移動することにしよう。


 でも、ちょっと困っちゃったな。


 流石にこの恰好では行けない。千早の上から胸を腕で隠し、自分の姿を見下ろしながらそう考えていると、三人が僕をまじまじと見た。それぞれ何か言いたそうだ。


 最初にアムが言った。


「その恰好は絶対ダメですっ! エリア様の裸が男に見られるのは、嫌ですっ!」


「当たり前でしょ!」 


 そんなことするわけない! 


 次にエイルが言った。


「エリア様。その姿で登場すれば、みんなエリア様の大ファンになるわよ。どんな事でも言うこと聞いてくれるわ。仕事が楽になっていいんじゃない?」


「何、バカ言ってんの! エイルはっ!」 


 最後にククリナが言った。


「エリア様だけに恥ずかしい思いはさせませんわ。私もご一緒に……」


 ククリナは、そう言って着ているものを脱ぎかけた。


「いい加減にしなさいっ!」


 この子たちに相談してもダメだ。どうしようかな? 


 そう考えていると、エイルが、「いい方法があるわよ!」と言って、その方法を話してくれた。


「なるほど、それはいいアイデアね!」


 エイルのアイデアというのは、つまり、教会に一着だけ備えている純白のドレスを借りようというものだ。みなさんの大切にしている衣装だから、ちょっと気が引けるけど、この際、仕方がない。まずは、司祭室に転移する。すると、そこにはラヒナがいるはずだから、ラヒナに事情を話せばなんとかなる。きっと、彼女も分かってくれるはずだ。その後、アムとククリナがしばらく様子を見て、ククリナの転移魔法でやってくるという段取りだ。


「それでは早速、転移!」 


 転移先は司祭室のベッドの横だ。そこに転移すると、ランプが一つだけ灯されていた。そんなに明るくはないけれど、暗いところから来たので目が慣れていて、十分な明るさだ。隣の執務室を見ると……。


 あっ、ラヒナがいた! 


 彼女は、司祭の机に座っていた。ラヒナに声を掛けようと右後ろから近づくと、ラヒナは反対の方を向いていた。ここからの角度では仕切りカーテンの影になっていて、ラヒナが何を見ているのか分からない。


 誰かいるのかな? 


 一瞬そう思ったところで、ラヒナがこちらに気が付いて振り向いた。


「誰っ!?」


 ラヒナは驚いている様子だ。でも、彼女が驚くのは当然。だって、今は、大人の姿になっている。


 僕だって分かるかな? 


 そっとラヒナに近づいて、彼女の側でしゃがむと、椅子に座っている彼女の膝に手を置いて言った。


「誰だかわかる?」


 ラヒナは口を開いたまま、ゆっくりと視線を上から下に、そして、また、下から上へ動かすと、首に付いたままのチョーカーのところで止まった。その後、視線を上にずらして僕と目を合わせた。そして、斜めに首を傾げて自信無さげに言った。


「エリア……様?」


「うん。そう」


 ラヒナに頷くと、彼女は、目を急に大きく見開き、顔を真っ赤にして、突然、椅子から飛び降りた。そして、僕の身体を隠すように抱き着いてくると、奥の方に向かって叫んだ。


「ヴィースっ! 見ちゃダメよっ! あっち向いてっ! 早くっ!」


「えっ! 何っ! ヴィースがいるのっ?」 


 左の方を見上げると、ヴィースがいた! 彼は、腕組みをしたまま、プイッとした感じで横を見ている。思わず、腕で胸を押さえた。


 恥ずかしいっ! ヴィースに見られたかも。


 ククリナに借りた千早は、ホントにスケスケで、薄明りなら、かえってセクシーさが増してそうだ。


 本当に、素肌にそれだけしか羽織ってないんだからっ!


 だけど……。


 あれ? ヴィース、何だか、動揺してる? 


「な、何で、ヴィースがそこにいるのよっ!」


「ラ、ラヒナの様子を見に来ただけです!」


 ヴィースが横を向いて言い訳のように言った。でも、ヴィースが感情を表に出したのって初めて見たかも? ちょっとびっくりだ。ちゃんと心があるんだ!


 へぇ~、何か、カワイイな。ちょっといじってやりたくなっちゃった。


「僕の裸、見たでしょ?」


「いえ。何も」


「少しは見たよね? 怒らないから言ってみてよ」


「仰っている意味が、わかりませんが?」


 ヴィースは平静を装っているが、視線をこちらに向けようとしない。


「もぅいい。そのまま後ろ向いててよね!」


 なかなか、ボロを出さないわね。まぁいいか。


 今は、ゆっくりもしてられないから、勘弁してあげよう。それよりも、ラヒナに事情を話さなければならない。そして、彼女にここに転移してきた理由を説明した。しかし、身体が成長した理由まではまだ分からない。とりあえず、この格好ではいられないからドレスを貸してもらえるようお願いすると、ラヒナは、「はいっ!」と嬉しそうに返事をして、クローゼットの方に僕を引っ張っていった。そして、ラヒナに手伝ってもらってドレスに着替えた。彼女は、結構、手際が良い。彼女のお陰でドレスはスムーズに着ることができた。背中のボタンをラヒナに止めてもらって完成!


「うわぁ! エリア様、凄く似合ってる!」


「そう?」


 ラヒナは、ドレスの裾を手で撫でて、生地の皺を伸ばしてくれた。


「ありがとう、ラヒナ」


 それにしても、サイズが測ったようにぴったりだ! この身体、結構、細身だけど、この衣装を着ようとしたら、みんな、ダイエットが大変そうだね。ラヒナにそんなことを話したら、多少は生地に余裕があるから大丈夫とのこと。ラヒナはホントにしっかりしている。靴も一式揃っていたので、それもお借りした。姿見の前に立つと、デザインがシンプルなだけに、体形が強調されている。しかし、胸のところだけはややスコスコしている気がする。


 下着付けてないし、こんなもんか。でも、やっぱり、胸が小さい。


 これ以上大きくならないなんて無いよね? 


 今日初めて大きくなっただけだからきっと成長する……はずだ。ドレスは、シルク生地の滑らかさと艶が美しく、清楚感が際立っている。残念ながら、折角アリサに綺麗にしてもらった髪は解けて、ストレートになっているけれど。


「でも、いいわね!」


「はい!」

 

 ラヒナが満足げな顔をしている。しかし、ヴィースに感想を聞くと、「よ、よろしいんじゃないですか?」と一言だけだった。さっきの動揺が、まだ残っている様だ。


 そんなにしっかり見られたのかな? 僕の裸。


 準備が整ったところで、司祭室の扉を少し開いて、教会内の様子をうかがった。すると、教会内は沈痛な雰囲気に満たされていた。どうやら、農民たちは、小麦の種が全て汚染されている事実を知らされ、小麦栽培が続けられないと思って諦めモードになっているようだ。エイルが祭壇の前にいるセシリカのところに飛んでいき、僕が戻っていることを伝えた。セシリカは、一瞬、口元を綻ばせて、両腕を腰に当てると、勢いよく話し始めた。 


「ですが、みなさん! 聞いてくださいっ! 落ち込むことはありませんっ! みなさんは、今お持ちの種で、小麦の種まきを予定通り行ってください。その種は必ず芽を出します! 必ずですっ! 私がお約束いたしますっ! 何故なら、私は、御神託を受けたからです。我々には、女神様がついていらっしゃるのですっ! 但し、十日経っても芽は出ないかもしれません。しかし! どうか、女神様を信じてください! 必ず芽は出ますから……」


 セシリカは、とても力強い口調でそう言うと、村長から別の小袋を受け取り、中味の種を会場内に思いっきりばら撒いた! 種は空中に拡散し、ゆっくりと床に落ちる。


 今だっ! ベネディクト・ヒール・ミニマムっ!


 司祭室の扉の隙間から手を出し、女神エネルギーを放った! すると、種は空中で発芽し、緑色の芽が一センチほど伸びた状態で、農民の周囲に落ちた! セシリカの御神託の話は雑だったけど、これで上手くいったはず! 後は、セシリカが上手くやってくれるだろう。

 

 しかし……。


「ん?」


 しばらくしても、動きがない。


「あれ? どうしたの?」 


 何だか、教会内の様子がおかしい。司祭室の扉をもう少し開いた。そして、ゆっくり顔を出す。すると、みんな、ぐったりとして、長椅子の背に持たれかかっていたり、隣の男に倒れかかったりしている。


「何? 何があったのっ!」 


 ラヒナも下から顔を出して覗いた。彼女も、「何ですかこれ?」と言って状況が把握できない様子だ。そっと、祭壇の方を見ると、村長とホルトラス、そして、セシリカまで床にへたり込み、祭壇にもたれかかって口を開けている。


「えっ!? セシリカまで?」


 皆は、一様に、心地よい夢でも見ているかのような顔をしている。


 こ、これは、もしかして……。


 すると、ヴィースが言った。


「エリア様の浄化魔法にあずかれて、皆、悦んでいるようです」


ーーーー

挿絵(By みてみん)

恥ずかしいっ! ヴィースに見られたかも。

AI生成画像


挿絵(By みてみん)

エリアのウェディングドレスイメージ

AI生成画像


「面白いかも!」


「続きが気になるぞ!」


「この後どうなるのっ……!」


と思ったら


下の ☆☆☆☆☆ から、作品への応援お願い申し上げます。


面白かったら星5つ、つまらない時は星1つ、正直に感じたお気持ちで、もちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当に励みになります。


重ねて、何卒よろしくお願い申し上げます。

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