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トラウマ女神のやり直し〜 隷属の女神の伝説/王国編〜 ♡♡♡TSして最強美少女になったはいいけど、心まで女になるなんて聞いてない!♡♡♡  作者: トンブタ
第1章 TS転生

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004-1-4_エリア(挿絵あり)

 ガゼボの中を心地よい風が通り抜ける。

 塔の方に目を向けると、小さな雲の塊が、地面擦れ擦れの高さで庭園を横切っていった。

 その向こうの空は、一切の不純物が混ざらない透き通った青色をしている。


 レムリアさんは、突然、ポンと膝を叩いた。


「まぁ、ここまでは神様目線の話よ。そんなもんだと思っていればいいわ。昔の話だしね。この先はあなたの個人的な話をしましょう」


 ん? 今、僕の呼び方が変わったような……。


 彼女は組んでいた足をほどき、大きく息を吸い込んで、いきなり叫ぶように言った。


「エリアっ!!! いい加減に思い出しなさいっ!!!」


 うぅっ!? 何だ、この気合のような風はっ!? 


 思わずのけ反ってしまう。


 ふぅ、びっくりした。エリアって誰だ? 僕は水沢和生ですけど。いきなり何だろう? ちょっと怖いよ。


 そして、また言った。


「あなたのことよ、エリアっ!!! 私のこともちゃんと思い出してっ!!!」


 レムリアさんが感情を露にするようにそう言った。すると、次の瞬間、ムズムズとした鳥肌が立つような感覚が、足元から頭の先に抜けるように全身を走る。そして、女性のイメージが脳裏に浮かんだ。


 えっ? 


「い、今の女性はっ!?」 


 一瞬、意識も遠くなるような感覚があってイメージの女性と意識が重なったように感じたけど……。


 レムリアさんが、今度は落ち着いて話す。


「今のは、あなたの過去生よ。さっきガイアの世界が一度滅んだ話をしたわよね。その時に、あなたは女としてガイアに生きていたの。今の女性のことよ。エリアという名前でね」


「い、今のが僕の過去生……?」


 さっき、地球と双子の世界って言っていたガイアだよね? そのガイアが滅んだ時に僕が生きていたの? しかも女として!


「ちょっと、話が突然過ぎて……」


「私が、何を言いたいのか分からないのかしら?」


「はぁ……」

 

 と言うか、分かる訳ないよねっ! 今、知らない名前で叫ばれただけでしょ!


 ところが、イメージで見た女性の事を考えると、またムズムズとした感覚がやってくる。


 こ、この感じは……。


 レムリアさんは穏やかな雰囲気になって言った。


「まぁ、直ぐに理解出来ないのは仕方ないけんだけど、私が言いたいのは、今の女性を忘れないようにしなさいって事よ」


「今の? ですか?」


 う〜ん、レムリアさん、ワザと話を分かりにくくしてるのかな? それとも、恐ろしく説明が下手くそなだけなの?


「そうよ。いい? 今の時代は女性性に光を当てる事が重要なの!」


「そ、それが僕とどう関係して……?」


「どうもこうも無いのよ。分かるでしょ? さっき、双子の世界の話をしたじゃないの。あなたの前世の地球で争いが多いのは、今のガイア世界が抱える問題が影響してるって話よ!」


「で、ですから、そ、それが僕とどんな関係が……?」


 う〜。あんまり何度も同じ事を聞くと、レムリアさん怒り出さないかな〜? でも、そこはスルー出来ないし……。


「……まったく! あなただからよっ! あんまり細かいことは気にしないのっ!」


 いや、話の中身はわかるんですよ。だからって、何で僕が過去の記憶みたいな女の人を忘れちゃダメなの……?


 レムリアさんが何を言いたいのか、良く分からない。しかし、彼女は、僕の理解を他所に身を乗り出して話をどんどん先に進める。


「そこでね、あなたの次の転生の話をしたいのよっ!」


 え〜〜〜っ、やっぱ転生? でも、話を省略し過ぎでしょ? 説明責任果たせーーーっ! って、ヤ、ヤバい……。


 レムリアさんは、腕組みして頬を膨らませている。


「アハハー、ほ、本題の話、お、願いします」


 そう言うと、また彼女の機嫌が良くなった。


「分かったわ! どんどん行くわよっ!」


 ハハハ。


 彼女は、さっきまでの雰囲気とは全然違って、しゃべり方も早口になった。


「あなたの次の転生は……」


 レムリアさんがニンマリと笑う。


「つ、次の転生って、もしかして、さっき言ってたガイア?」


「そのとおり! 分かってるじゃないっ!」


 レムリアさんのテンションがアゲアゲだ。声のトーンも高くなっている。


 そりゃ、話の流れでそうくると思うでしょ。でも、転生がさっきのような苦しい体験ならちょっとどうだろう? そう言えばレムリアさん、さっきのあれ、転生体験って言ってたか。


「でも、まさか、さっきのあの場面ですか?」


「そうそう。でも、初めに言っておくわね。ここ重要よ。最終的に転生するかしないかを決めるのは、あなた自身ってことね」


「僕自身……?」


「ええ。それで、さっきの体験の意味は、生きていくには辛いことも当然あるから、あなたにほんの少し経験してもらった訳よ。まぁ、あの体験がこれからの転生人生に欠かせないものでもあるんだけどね。とにかく、あなたには、誰かに頼まれるでもなく完全に自己責任で決めてもらいます」


「じ、自己責任って、ちょっと待って下さい、もの凄く引っかかる!」


「何がっ?」


「いや、だって、転生しない選択も有りということなんだろうけど、転生する場合はさっきの続きしかないのに、それ自己責任って……」


「ダメなの?」


「いや、ダメとかそういう事じゃなくて、その、ほら、もっと、無双とか、ハーレムとか、あるでしょ、そう言うのが」


「ハーレム? あなた馬鹿なのかしら?」


「え〜〜〜、じゃ、じゃぁ、本当にさっきの続きしか選べないんでしょうか?」


「そうよ」


 レムリアさんは、それがどうしたのと言わんばかりだ。


「それなら転生しないっていう……」


「想定して無いわっ!」


「無いんかいっ!」 


 間髪入れずの全否定だ。それで自己責任ってどうなの? 


 レムリアさんが腕を組んで、また、ムッとした感じになった。


 い、いや、でもあれだね。もし転生しないと言ったら、僕の魂は行く当ても無くなって、下手すると、ここで、レムリアさんにパワハラ受けながら雑用をこなすことにでもなったら大変だし。


 う~ん……。


 唸っていると、レムリアさんが口を尖らせた。   


「だって、ガイアと地球の未来があなたの肩にかかってるからって、ガイアちゃんにも頼まれてるんだからっ! あっ、因みに彼女、私の飲み友だからね」


 は?


ーーーー

挿絵(By みてみん)

い、今の女性はっ!?

AI生成画像



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