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【トラウマ女神のやり直し!〜隷属の女神の伝説 王国編〜】♡♡♡僕は、女神最強加護の権能で世界の浄化をやり直すため、TSして過去と向き合う冒険の旅に出ます♡♡♡  作者: トンブタ
第8章 水の精霊のイニシエーション

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167-8-34_禊の池の不思議

「ムカッ! ダメ、やっぱり私、アスモとは合わないわ」


 アクアディアは天井の方に視線を向けて、独り言を言った。


「あ、あの~」


 アクアディアさん、やっぱり怒ってる?


 彼女は、仁王立ちのままで、こちらを見下ろした。


「エリアさん! 水の精霊が、スライムみたいな怪物であるが訳ありません! まったく。アスモのせいで、厳かな儀式の雰囲気が、台無しね……」


 彼女も、一切、裸を隠そうとせず、腰に手を当てたまま、そう言った。見ているこちらが照れてくる。でも、彼女の言う通り、厳かな空気では無くなった。何だか、裸どうし、銭湯で話しているみたいだ。


「どうしました? エリアさん。もしかしたら、スライムの方が良かったのかしら?」


 彼女は、まだ顔が怒っている。


「い、いえ。何でもないけど。ただ、その……」


 やはり、水の精霊にどんな事されるのか、少し不安だ。


「心配しなくても大丈夫です。水の精霊がエリアさんの身体を傷つけることはありません」


 キッパリと言われてしまった。


 顔に出ちゃってたのかな?


 それでも……。


「……子宮に、何かを入れるんじゃ……?」


「そうですね。確かに、精霊の力は、あなたの子宮に宿ることに違いないわ。でも、痛みも何もありませんよ……」


 彼女はそう言うと、目の前に座り、優しく手を取った。


「不安なのね。でも、ごめんなさい。これ以上、儀式の詳しい事についてはお話できません。けれど、これを乗り越える事ができたなら、真の力に、一歩、近づく事が出来るのよ」


 一歩か……。この先も、こんな試練が続くのかなぁ……。

 

「辛いのであれば、中断しますか?」


 中断……?


 それは出来ない。ラケルタ人の事もあるし、それはダメだ。ここまで来たんだから、やり遂げないと。


「いいえ……続けます」


「そうですか。いいでしょう。それなら、これを着てください」


 そう言うと、アクアディアは、水の中に手を入れ、そこから、何かを取り出した。


 えっ? 服? 何処から出したんだろう?


 彼女が水から取り出したものは、真っ白い服だ。しかも、まったく濡れていない。


「フフッ。何処から出したんだって思ってる顔ね。濡れてもいないし、不思議ですか?」


 そう言って彼女は立ち上がり、自分の体にその服を当て、広げて見せた。


「ドレス?」


「ええ、そうです。エリアさん、この先は、いよいよ、このイニシエーションの最終試練です。あなたは、このドレスを纏い、磐座に進んでください」


  アクアディアはそう言って、一旦、入り口の方に顔を向けると、また、視線だけをこちらに向けた。彼女に促されるように立ち上がり、白いドレスを受け取ると、池の縁まで進み、ドレスを広げた。


 ホントに不思議! 全然濡れてないわ。


 それにしても、このドレス、何となく見覚えがある……。


 そうだ、思い出した! エリアね……。


 このイニシエーションの最初、真っ暗な洞窟で見たエリアの記憶。あの時、彼女は、礼拝堂のような場所で踊りを踊っていた。


 なるほどね。でも、私も、これを着てあの踊りを踊れって事? もしも、そう言う事なら、ちょっと難しい。踊りなんて踊った事がない。


「アクアディアさん、私、踊りなんて……」


「エリアさん、後は、流れに任せて下さい」


 アクアディアは、そう言って、ニッコリと笑った。


 かなり不安だけど、とりあえず、ドレスを着よう。濡れたまま着ちゃっても大丈夫かな? 髪の毛、乾かさないと……って、あれ? 身体が濡れてない? 嘘! 髪も乾いてる!? どうして?

 

「アクアディアさん、何で濡れてない……あら? いないわ」


 いつの間にか、アクアディアは、姿を消していた。


 他に聞きたいこともあったんだけど。まぁ、いいわ。


 ドレスを頭から被ると、袖を通し、背中のボタンを止めた。とてもシンプルなデザイン。生地はシルクのようだ。裾は、膝下までの長さで、少しフレアーになっている。


 清楚で、とても上品だわ。ラヒナに教会で着せてもらったのとそっくりね。それにサイズもピッタリ! ところで……。


「ショーツは、どうすれば……」


 やっぱり、履かない方がいいよね。 


 アクアディアさんから着るように言われたのは、このドレスだけだ。彼女は、ショーツの事は何も言わなかったけど、何も言わなかった事が、逆に、その答えかもしれない。余計な事して、失敗なんて出来ない。


 少し、落ち着かないけど、仕方ないわ。


 狭い入口を出ると、通路に戻る。右に行けば出口だ。そして、左には、さっきまで行き止まりだった壁に、下に降りる階段が現れていた。


 なるほど。あの池で禊を行ったことで条件が満たされたって訳ね。それで、これを降りればいいのよね。


 階段は、少し左側に曲がりながら先へと続いていた。階段の壁や段には光る石が埋め込んであり、足元はよく見える。しかし、石の階段は水に濡れていて滑り易そうだ。右の壁伝いに手を添えながら、ゆっくりと降りていく。

 

 しばらく降りていくと直ぐに階段は終わり、踊り場が少し広くなっていて、そこからは、真っすぐな通路が伸びていた。


「ちょっと、緊張してきちゃった」


 通路は、幅と高さがそれぞれ三メートルほどあり、通路の壁には、これまで見た光る石に比べると、十倍以上ありそうな大きさの石が、均等に壁に嵌められている。何だか、一気に厳かな雰囲気に変わった。


「磐座は、この先のようね……」

「面白いかも!」


「続きが気になるぞ!」


「この後どうなるのっ……!」


と思ったら


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重ねて、何卒よろしくお願い申し上げます。

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