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呪われし大地⑤
ヴィルヘルムの話は続く。その呪われたとしか思えない兵士たちの死因はもちろん特定されることなく、いつの間にか、呪われし大地という言葉が城塞都市ケルニヒベルグ周辺に噂されるようになっていた。
「なるほど、ねぇぇ、うん、うん。」
ヴィルヘルムの説明する城塞都市ケルニヒベルグの話を真面目に聞いていたはずであった小夜であるが、途中から何を話されているのかわからなくなり、そしてどこを歩いているのかもわからなくなり、最終的に自分の足で歩けなくなっていた。要するに小夜は泥酔していたのである。小夜にはもちろんのこと巨漢のゲオルグにも負けない、地味に酒豪なイケメンヴィルヘルム。彼は自分の話に酔い潰れるまで耳を傾けてくれた導師を背中に抱えて歩みを進め始めた。べろべろに酔っぱらった小夜に驚くエルフェリンに小夜を任せ、ヴィルヘルムは自分の館へ戻ることにした。ゲオルグはその巨体を療養院に一晩預けることとなる。




