52/134
訓練場での事故⑤
「ダメ、夕方までお留守番と言ったでしょう。」
やはりエルフェリンは怒られた、外傷救護講習中の小夜に。一度はしゅんしたエルフェリンであったが小夜から見てもどうにも様子がおかしい。怒られたらすぐに不貞腐れるか拗ねていなくなるか二択の彼女が、講習会場に居座ったまま小夜をどうにか連れ出そうと必死になっている。
「導師、何かあったのでは?」
いつもとは明らかに違うエルフェリンの様子を見てヴィルヘルムが進言した。小夜もそれに同意し、講習中止を兵士たちに詫びた後ついて来いと言わんばかりに前を走るエルフェリンの後を追従し始めた。テオドールの願いは彼の知らぬところでしっかり叶っていたようだ。




