110/134
海に繋がる川⑦
ヴェルナーが手際よく魚を燻製するのを眺めるのにも飽きてきた小夜は療養院へ向かおうと思い、ふと横を見るとヴィルヘルムが忠実に立っているだけでエルフェリンがいなくなっていた。
≪長いこと眺めてたから、エルフェリン先に帰っちゃったのかな。≫
「お待たせヴィルヘルム、そろそろ療養院に戻ろうか。」
「はい、導師。やっぱり一の弟子は私ですよね。」
≪自分の存在価値を模索し続け、出た答えがそれかい。≫
自分の有用性をわかってもらおうと必死に話し続けるヴィルヘルムを従えて、小夜は療養院への帰路に就いた。




