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海に繋がる川⑥

 いつものチーズ入りの大麦粥や酸っぱいキャベツの酢漬けではない、新鮮で新しい食材に兵士たちは沸いた。そして将校たちや最後には領主までその輪に引き込み、新たな食材焼き魚に舌鼓を打った。城塞都市オストプロシアの生命線である補給路は断たれたばかりであり、食糧難はまだ発生していなかったが焼き魚は大人気を博し始めた。お祭り騒ぎの様相を呈して人が殺到して、焼き台の数が足りず焼き手ヴェルナーの目を盗んで生食した兵士もいたようだ。



 城塞都市オストプロシアのほぼ全住人が焼き魚を食べた後、余った魚の燻製処理を始めるヴェルナー。思ってもみなかったヴェルナーの調理スキルに小夜はつくづく感心していた。そして燻製まで作れるなら日持ちもする、これならしばらく食材が来なくても持ちこたえることができるだろう。そしてなにより、魚の燻製は小夜の大好きな酒のつまみでもあった。そんな理由から小夜はその完成を心待ちにしていた。


≪この世界でスモークサーモンが食べられるとは、感激。≫


 よだれを堪えるているのを周囲に悟られぬよう、小夜は笑みを必死で嚙み殺していた。


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