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海に繋がる川①

 お祭り騒ぎのような祝勝ムードがようやく終わり、日常を取り戻した城塞都市オストプロシア。遠くない春を迎えれば猪頭鬼(オーク)から奪還した城塞都市ケルニヒベルグ再興部隊が帝都方面から派遣されることに決まったらしい。


 猪頭鬼(オーク)たちは城塞都市ケルニヒベルグを根城にするものがそのほとんどだったようで、毎日行われる城外偵察行動でもその姿を見かけることは無かった。そして偵察部隊は以前から存在は知られていたが、だれも見たことの無かった川を発見し、さらにはそれが海に繋がることを知った。


 城塞都市オストプロシアは井戸が一つしかなく、その水は季節によっては飲用にはいささか不向きであった。あとは雨水を貯めて必要を満たしていたが、この川の水が利用できればもう水に困ることは無い。


 猪頭鬼(オーク)が周囲を徘徊していた頃は城外を探索することなど危険であり得なかった。城塞に引きこもっていた人間たちはその勝利によって、城外へとその活動範囲を広げ始めていた。

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