表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/134

城塞都市ケルニヒベルグ⑬

「我々の生活を支える大事なビールを無駄にして、エルフェリン、聞いていますか。」


 眼の前で激怒するテオドールが顔を近づけて説教する中、エルフェリンはテオドールから顔を逸らすのに必死であった。


「私じゃありませんって顔しても無駄です。」


 どうやら本日行われたエルフェリンの悪戯は、ビール樽の底近くにある樽を洗浄した時に水を抜くためのコルク栓、それをビールがなみなみと入った樽から引き抜く、そんなものだったらしい。栓を抜いた穴からビールが噴き出るのを面白がって見ているところをテオドールに発見されたようだ。


「祝勝会でビールがいくらあっても足りないのに、聞いてますか、エルフェリン。厨房だってビールでびしょびしょですよ。」


≪穴からビールが漏れる、穴から漏れる・・・・・・。≫


 テオドールのくどくどした説教もエルフェリンのよろしくない態度も小夜の注意からそれていく。再び思案に耽り始めた小夜を見て、テオドールは自分の説教が小夜のご機嫌を損ねたか勘違いしたようで慌てて変説し始めた。


「わ、わたしはそんなに怒ってないですよ。ね、エルフェリン。」


 形勢逆転を感じたのか顔を上げ、にやにやとテオドールを見つめるエルフェリン。青いモフモフなしっぽがテオドールを挑発するように左右に揺れる。


「これだっ。」


 そういうと小夜はヴィルヘルムを連れ、テオドールとエルフェリンを残し療養院を後にした。小夜について行こうとしたエルフェリンであったが、


「みっちり叱っておいて。」


とテオドールに引き渡され、耳と尻尾をしょんぼりと下げた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ