灼熱の時
ドラグゼオは臨戦態勢を維持しつつもチラリとタリクの後ろでマグマから顔を出しているスルトを見上げた。
「それがあなたが恋焦がれた炎の巨神ですか?」
「あぁ……素晴らしいだろ?そなたほどの実力があれば、スルトの力を感じられるはずだ」
「実力どうこう関係ないと思いますよ……きっと誰でもわかる。この圧倒的な感じは……」
本能がヤバいヤバいと訴えていた。桃色の仮面の下で額から頬へツーッと冷や汗が滴り落ちる。
「これは人間がどうにかしていい範疇じゃない……」
「その通りだ。だから余が、人を超えたこのタリク・ウシャマールが手に入れるべきなのだ!」
タリクは顔の前で掴み取るように、拳を握るジェスチャーをした。
「仮にあなたがこのスルトを本当に手に入れるべき人物であり、実際に手に入れたとして、この力を何に使うつもりですか?」
「愚問だな」
タリクの顔に邪悪な笑みが浮かぶ。この世の全てを、自分以外の全てを見下したような醜悪な笑みが……。
「世界を支配する……それが力を持った余の使命だ!」
「やはりスルトの力で世界中の人々を従わせようと……」
「否!まずはこの世界を余が支配するにふさわしいものに再構築するために、一旦全て無に還す!」
「……何だって?」
「だから無にするんだ!全てを炎で焼き尽くし、この星の地表にあるものを全て消し去る!そのためのスルトだ!」
タリクは両腕を大きく広げ、とても楽しそうに、おぞましい計画を語った。
その姿を見たトモルは改めて決意を固める……この男を殺さなければならない……と。
「もし……もし万が一あなたのしようとしてることが共感できるものだとしたら、黙って帰るつもりだったんですけど……無理みたいですね」
「それは残念だ。炎の海から生き残った家畜は、余の側で仕えさせる名誉を与えてやろうと思っていた。そなたはその資格があると思ったのだが……」
「そんな資格要りませんよ」
「そうか……余が思うより、ずっと愚かなのだな……」
タリクはドラグゼオを下から上へ舐めるように観察した。
「それにしても……どこか既視感があるその姿……なんだったろうか……?」
「既視感?ぼくとあなたが会うのは、こないだの遺跡が初めてですよ?」
「そうだよな……まぁ、どうでもいいことか。思い出せないということは、思い出さなくてもいいことなのだろう。それよりも前回と変化が見えないようだが、それで本当に余を止めようと思っているのか?あれだけこてんぱんにやられたというのに」
「変わってないように見えるなら、勝機ありですね」
「ほう……そのセールアルム……いや、この時代ではピースプレイヤーと呼ぶのか?絶大の信頼があるみたいだな」
「現代のことを学んだんですか?」
「ちょっとだけな。その鎧の名前は気に入っている。平和をもて遊ぶ者で“PeacePlayer”……皮肉が効いてるじゃないか」
「違います。平和を祈る者で“PeacePrayer”です」
「祈るだけでは、何も得られない。愚者の発想だな」
「確かにあなたの言うことにも一理あると思います」
「だろ?」
「でも、全てのことは“祈り”から始まるんですよ」
「ふむ……それもまた真理か……」
タリクはドラグゼオに向き直した。そろそろおしゃべりにも飽きたのだろう……。
「で、そう言うそなたの祈りはなんだ?」
「辛いことも色々あったけど、嫌いになれないこの世界の平和と安寧。そしてそれを脅かす者の排除。つまり……あなたを倒すことです、タリク・ウシャマール……!」
「悲しいな……その祈りが叶うことは永遠に来ない!!」
ドゴオォォォォォン!!
メトオーサの時のようにドラグゼオに手を翳すと、竜のいた場所が激しい衝撃に襲われ、岩盤砕け散った!
「さすがにこれでは終わらんか……」
タリクは戦闘形態というには、美し過ぎる姿に変身しながら、桃色の炎で空中に軌跡を描く竜を見上げた。
(やっぱり厄介ですね。念動力っていうんですか?真っ直ぐ撃って来てくれたから、避けられたけど、変化をつけられたら……)
見えない攻撃に恐ろしさを再認識する。それと同時に安堵する……対策をきちんと見つけられたことに。
(見えないなら……見えるようにすればいい!)
トモルは完全適合したドラグゼオに自分の想いを伝える!それが力に、炎に変換される!
「炎の瞳!!」
桃色の竜の周りに、同じ色をした火の玉が無数に出現した。
「なんだ?死ぬ前に自らを着飾ったのか?ずいぶんと……健気だな!」
タリクは今度は両腕を空中の竜に翳して、見えない衝撃波を放った!
それがどういう軌道で襲いかかって来たかわかるのは、その餌食になった後!そのはずなのだが……。
ゆらっ……
「!!」
ドラグゼオの左右に浮いている炎が僅かに揺らめいた!それを見た瞬間、竜は足裏と背中に意識を集中する!
「見えた!」
ドシャアァァン!!
ドラグゼオは炎を吹き出し、急上昇すると、彼が今までいた場所で衝突音が鳴り、その余波で風が吹き荒れた。
つまりその音と風こそはタリクが竜を挟み込むように攻撃を放っていた証明であり、桃色の炎竜の打った対策が見事に機能したことの証である。
「ほう……あの火の玉ははったりではなく、余の攻撃を感知するための“目”というわけか面白い」
攻撃を躱されたタリクであったが、焦りはまったくなく、むしろ懸命に自分に抗うトモルに感心さえ覚えていた。彼にとって今の攻撃は読まれたところでなんともないのだ。
「見た目は変わってないように見えたが、余を倒すために色々と小細工を仕込んできたようだな」
「あなたが現代に甦ってから、ずっとスルトのことを考えていたように、ぼくもずっとあなたのことを考えていた!これがその成果です!!」
若干恥ずかしいことを口にしながら、ガンドラグを召喚、縦に動かしながら、引き金を引いた!
「これがぼくからのラブレターです!縦一文字葬炎弾!!」
バババババババババババババババッ!!
桃色の炎を凝縮した弾丸は文字通り縦一文字に並んで傲慢な古代人に迫り!そして貫いた!……が。
「それがお前の“祈り”か?大したことないな」
「ちっ!?」
タリクの彫刻のような身体の正中線上に空いた穴はみるみるうちに塞がってしまい、かすり傷一つ残らなかった。
「余の再生能力対策を考えるには、時間が足りなかったようだな」
「まだだ!まだ終わっていない!」
「そういう台詞はこの攻撃を凌いでから吐くんだな」
タリクは両手を開くと、そこから真紅の炎を吹き出した。
「同じ炎使いのよしみだ……焼き殺してやるよ!!」
ボオォォォォォォォォォォォッ!!
両手のひらから放たれた炎はドラグゼオの囲い込むように、全方位から襲いかかった!
「同じ炎使いだというなら炎でだけは負けられないよね、ドラグゼオ!炎竜壁だ!!」
桃色の炎竜は頭上に丸い炎の壁を生成、それを盾にして、真っ赤に滾る炎に突っ込んだ!!
ボオォォォッ!!
「――ッ!!よし……!」
桃色の炎の盾はその身を犠牲にして、主人を守り切った。細かく引き千切られた炎の欠片が視界の中で舞い踊る。
ゆらっ……
「!!?」
盾の欠片が異質な揺らめき方をした!先ほど炎の瞳で念動力を捉えた時と同じ動きだ!
「このぉ!!」
ドラグゼオはまるでアイススケート選手のスピンのように回転しながら、念動力を回避!さらに……。
「セコい真似を!横一文字葬炎弾!!」
バババババババババババババババッ!!
「……やるな」
回転しながら、また炎弾を横一文字に撃ち出す。再びタリクに命中、貫通するが、やはりすぐに再生されてしまう。
「先回りして放っておいた攻撃を避けるとは、中々の反応速度。しかも避けただけでは飽き足らず、反撃を試みるとは気概も上等。惜しむらくはその全てが無駄だということがわからない頭の残念さか」
「世界を自分の好きにしていいなんて、下らない妄執に囚われている人にバカ呼ばわりされたくない」
「いいや、そなたはバカさ。余がいつまでものんきに構えていてくれるとタカを括っている大バカさ」
ドン!
「なっ!?」
「やあ」
タリクが力強く地面を蹴ると、一瞬でドラグゼオの眼前まで接近した。
「そなたの攻撃など避ける価値もないから動かなかったが……」
タリクは指をピンと伸ばし、真紅の炎を纏わせた。そして……。
「そろそろ鬱陶しくなってきたよ!!」
ブゥン!!
「――ッ!?」
竜の首目掛けて貫手を放つ!ドラグゼオは身体を限界まで反らし、回避!緑色の眼の上を灼熱の指が通過する。
「危ないじゃないですか!!」
ボオォォォォォォォォォォォッ!!
ドラグゼオはそのまま足を上げ、炎をタリクに吹き付けると、彼の手の届かないところまで一気に離れた。
「あなたとぼくの距離感はこれぐらいが……」
「そうか?」
「――ッ!?」
「せっかく長い時間を超えて、こうして出会えたんだ……もっと膝を突き合わせて語り合おうじゃないか!!」
ブゥン!!
「ちぃっ!?丁重にお断りします!!」
今回放たれたのは灼熱の拳!これもドラグゼオはかろうじて避けると、全速力で離脱した。
「まったく……それが無駄だということがわからないのか!!」
しかし、タリクを振り切れない!最高速度で飛行する竜の後ろにピタリと付いてくる!
「速い!?」
「当然だろ。ここまでどうやって来たと思っているんだ?それとも最高速度は優れていたとしても、戦闘に応用できる敏捷性はないと思っていたのか?そなた自身のように」
「くっ!?」
「そなたの飛行能力は所詮、余が生み出したトンバと同等……ならばその創造主である余に勝てないのは必然!このタリク・ウシャマールこそ天空の覇者よ!!」
「何!?」
タリクは見せつけるように、炎竜の周りを凄まじいスピードで飛び回る。ドラグゼオはそれを目で追うのがやっとだった。
「機動力なら自分には分があると思っていたか?勘違い甚だしいな」
「あなたほど自分を絶対視してませんよ……!」
「フッ……口だけは本当に達者だな。褒美に慈悲をくれてやろう」
「慈悲だって!?」
「あぁ、この情け深い余が与える最高の慈悲だ」
「――ッ!?」
再びタリクはドラグゼオの眼前、真っ正面にまで接近した。
「自分を殺す相手の顔は覚えていたいだろ?」
「タリク!!」
「そうだその偉大な名前と、この美しき姿!しっかりと魂に焼きつけるがいい!!」
ザンッ!!
「――ッ!?」
タリクが手刀を振り下ろす!ドラグゼオは紙一重で……いや、躱し切れずに桃色の装甲に傷をつけた!
「ほらほら!まだまだいくぞ!!」
ザンッ!ザンッ!ザンッ!!
「ぐうぅ……!?」
たまらず後ろに後退するが、タリクは決して離れることなく、手刀を繰り出し続け、ドラグゼオに更なるダメージを与えていく!
「その程度で余を退けられると本気で思っていたのか、桃色の!!」
「うるさい!しつこいんだよ!!」
ボオォォォォォォォォォォォッ!!
「おっと」
ドラグゼオはガンドラグから炎を噴射し、桃色のカーテンを展開した。僅かだがタリクの動きが止まる。しかし……。
「相変わらず温い炎だ。はっ!」
所詮は破れかぶれにすぎないと言わんばかりに、タリクが手を振ると、その風圧だけで炎を吹き飛ばした。
それでもドラグゼオは念願の距離を得ることに成功する。タリクがその目にもう一度、竜を捉えた時にはすでに必殺技の構えを取っていた。
「目眩ましからの必殺技……バカの一つ覚えだな!」
「………!」
タリクが振り返ると、そこにはもう一体のドラグゼオが炎の刃を振りかぶっていた!
「分身を囮に背後を取る!結局、それしかできないのか、貴様は!!」
ザシュ!!
「………!?」
タリクの貫手は背後から迫っていたドラグゼオをカウンターで貫いた!
タリク自身は本体だと思っている分身を……。
ボォン!!
「何ぃ!?」
胴体をタリクの腕が通った分身のドラグゼオが爆発する!騙されこそすれ、ダメージはないタリクは再び反転した!
「貴様!!」
「ぼくだってあなたに同じ手が通じるなんて、甘いことは考えませんよ。ぼくが囮にしたのは、あなたの記憶です!」
そう言うとドラグゼオはガンドラグ連射しながら、縦に動かした!
「縦一文字葬炎弾!!」
バババババババババババババババッ!!
桃色の炎の弾丸が縦に並んで発射される!その後に続いて、同じ色の炎の刃を展開しながらドラグゼオは突進する!
「エクスフレイムスラッシュ!!」
ザザンッ!!
炎の刃がタリクの身体にXを刻み、先の弾丸と合わせて*を描く。
「アスタリスクコンビネーション……ブレイジング!!」
ドラグゼオの必殺技が炸裂!しかし……。
「それがバカの一つ覚えだと言うんだ」
「ちっ!?」
描かれた*はあっという間に消えてなくなった。必殺技はメトオーサの遺跡の時と同じく不発に終わったのだ。
「途中までは悪くはなかったが……所詮は家畜の浅知恵か」
ドォン!!
「――ぐあっ!!?」
タリクが手を翳し、念動力を発動。ドラグゼオを岩盤に叩き落とした。
「ぐ、ぐうぅ……!」
一瞬、意識を失いそうになったトモルだが、なんとか繋ぎ止め、這うように出口に向かって動き出した。その惨めな姿は竜というより蛇と形容すべきだろう。
「フッ……さすがのそなたも勝ち目はないと、悟ったか。そうだ……余から背を向け、逃げ惑う……それこそがお前らの正しい姿だ……!」
岩盤にゆっくりと着地しながら、侮蔑の言葉を吐き捨てる。タリクの目からはその姿はまさしく敗者でしかないのだから、そう言われても仕方ないだろう。
だが、それはトモル・ラブザという男を理解していない。
「生憎……ここで尻尾を巻いて逃げ出すほど、ぼくは素直な人間じゃないですよ……!」
ドラグゼオは立ち上がると、再びタリクの方を向き直した。その姿は出口からネズミ一匹たりとも逃さないと、立ちはだかっているようだった。
「余の予想を超えるバカだな。まだ勝ち目があると思っているのか?」
「ええ……むしろ今だからこそです。確証を得られましたから……!」
「確証?」
「タリク・ウシャマール……あなたは攻撃を受けてから再生しているのではなく、そもそも攻撃を受けていませんよね?」
「………」
饒舌だったタリクは無言になり、顔が微妙に歪んだ気がした。
それだけでトモルには十分だった。
「やっぱり……」
「勝手に納得するな。どうしてそう思ったのか説明しろ」
「そんな義理は別にないんですが……まぁ、いいでしょう。まずぼくが疑問に思ったのは、ドラグゼオの炎を受けても、再生したということ」
ドラグゼオは手を開くと、そこに小さな炎を灯した。
「その桃色の炎がどうしたと言うんだ?」
「あなたも先の戦いで見たでしょう?この炎には生物を治癒する力がある」
「……そう言えば……」
タリクの脳裏に仲間に火をつける竜の姿が過った。
「だが、それがなんだ?まさかその炎の力で間違って余を回復していたなどと言うまいな?」
「言いませんよ。ぼくが言いたいのは、この炎は逆に生物の治癒能力を阻害することができるということです」
「阻害……だと?」
明らかに声色が変わった。タリクも自身が大きなミスを犯したことを理解したのだ。
「気づきましたか?ドラグゼオの炎を食らっていれば、あんなにすぐ再生なんて無理なんですよ」
「……それは家畜の中の話であろう。絶対者である余にはその法則は通用しないだけかもしれん」
「もちろんその可能性を考慮しましたよ。特に同じ炎を使う者同士、耐性のようなものがあることも十分考えられた」
「ならば……」
「だからこそ、またあなたの身体を直接攻撃しなければいけなかった。メトオーサでの手応えの無さが、気のせいかどうか確かめるために」
「結果は……聞くまでもないか」
「ええ……まったく手応えがなかった。だから確信した……あなたは攻撃を回避している。多分、身体を小さく……粒子状に分解できるんじゃないですか?」
「見事」
タリクは手を顔の前に出すと、指の先からキラキラと小さな粒子になっていった。
「長々と質問に答えてくれた礼と、正解にたどり着いた褒美だ。そなたの推測通り、余は身体を細かく分ける力を持っている」
「やっぱり……」
「その力でそなたの攻撃を躱していたのだが……よもやバレてしまうとは。誇るといい、この能力のことを知っているのは、我が父と兄弟、そして余を封印した憎き奴らだけだ」
タリクは腕を下ろすと、粒子化をやめ、元の形に指を固定した。
「だが、バレたところで何も問題ない。再生能力と偽っていたのはひとえに余が慎重過ぎる性分だっただけ。この能力の前では、余を傷つけること何人たりともおらん」
「それはどうかな?」
「む?」
ドラグゼオはガンドラグを消し、足を肩幅に開くと、深呼吸をした。
「何をするつもりだ?」
「当然、あなたを倒すつもりです」
「だからそれは無理だと……」
「いいえ、可能です。もしドラグゼオの再生阻害の炎が無効化されていたなら、打つ手無しでしたが、避けていただけなのならば、避けられない攻撃を放てばいいだけです」
「……そんなことできるわけなかろう……余がどれだけ身体を細かくできるとわかっているのか?」
「その全てを焼き尽くす高密度、広範囲の攻撃なら……」
「……何?」
ジュウゥゥゥゥゥゥゥッ!!
ドラグゼオの身体から蒸気が立ち昇った。竜の身体の中で灼熱が渦巻いている証拠だ。
「この技を生み出せたのは、あなたのおかげです……あなたの炎を防ごうと全身から咄嗟にこちらも炎を出した経験が、この技までたどり着かせてくれた……!」
「貴様……!先ほど出口に向かっていたのは……」
「ぼくが逃げるためじゃなく、あなたを逃がさないためです……!」
「小癪な……!」
「あなたの移動スピードも計算しました……この距離なら逃げられない!!」
ドラグゼオは身体を丸めた!炎を内部で更に凝縮しているのだ!溜めているのだ!目に映る全てを燃やし尽くすために!
「滾れ炎よ!迸れ灼熱よ!これがぼくとドラグゼオのマキシマムだ!!」
ドラグゼオは両手を広げ、溜めに溜めた桃色の炎を解放する!新たな、そして最強の必殺技を叫びながら!
「ドラゴニック・ブレイズパニッシュメント!!!」
ボシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!
「――ッ!?」
ドラグゼオを中心に桃色の炎がドーム状に広がり、周辺一帯を飲み込んだ!
当然、その中にタリク・ウシャマールも含まれている……。




