表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/455

防衛計画

 やることは多かった。

 まずは防衛計画について相談。

 ちょうど妖魔の商人たちがやってきたので、彼らの防衛のしかた、兵器について聞いてみた。

「やはり傭兵でしょうな。戦闘にたけたものを、信頼できる紹介所経由で雇うことをお勧めします」

 確かに彼らはいつも鱗鬼の護衛を連れているな。だが、彼らは無口でどこか気難しく、樫鬼や小鬼を弱者と見下してる気配がある。

「いえいえ、鱗鬼は末端兵士、ボディガードには適しますが、個人の武勇に依存しがちで数をそろえない限り村の防衛などにはあまりお勧めできません。と、なると村人をうまく組織できて、本人も前線で指揮、戦闘できるものになります。なかなかおりませんし、金銭で雇用すると結構かかります。金銭以外の報酬を示せるなら話次第となりますが、ご希望であれば見繕いますぞ」

 その証拠に、と彼らは鬼人連合の話を出した。

 侯爵領のせいであまり行き来できなくって困っているが、東のはてにも妖魔の兄弟都市があって、そこがそういう軍師相当の者を紹介したから連合して戦えているのだという。

 さすが商人、情報はきちんと拾っている。

 そしてはっきりいわないが、まだ腹になにか隠し持っていると感じた。

「ホルンとはどんな話をしたんだ」

 笑ってごまかされた。彼がまたなにか企んでいるのは確かだが、もしかすると侯爵領との平和的関係を模索していたのではないだろうか。

「ご紹介するまで、ここが無事でいてほしいと思いますので、それまでですが万一のために隠しもってきておりますオートマトンを一つお貸しいたしましょう」

 なんか強そうなものの名前がいきなり出てきた。これもホルンの仕込みじゃないだろうかという気がする。

 妖魔のオートマトンはつまりゴーレムだった。闇鬼のゴーレムは部品交換が可能で汎用性が高いかわりに戦闘はオプション次第でさほど大きくないせいで人より力はあるが二倍、三倍程度にとどまるのに対して、妖魔のオートマトンは専用に設計された部品できちんと組まれているせいで破損時の整備性はあまり高くないがパワーはかなりのもので、固定された武器の操作に最適化されていた。大きさもせいぜい小柄な人間大のう闇鬼のものと違って二メートルを超え、力も十人分くらいあり、その分重い。接地面を広い板状にした四脚で歩き、武器のついた四本の腕で戦う。こんな大きなものを底の浅いロングシップでどうやって運んでいたかというと、包んで曳航していたのだ。防水、防錆も完璧らしい。

「自衛などは自律的に行えますが、攻撃するときにはこの指揮棒で標的をさし、声で命令してください」

 オペレーターが最前線にいないといけないタイプらしい。

 命令権の話とかいろいろ聞いて設定を手伝ってもらった。

「ここが滅びるとちょっと困りますので」

 やっぱりホルンとなんか企んでいるようだが、それは教えてもらえなかった。

 それから警戒網の再構築。

 森番たちと相談して、配置する小動物の数と種類を決めた。警戒のために彼らを放っても、食べ物が足りずに死んでしまったり、食べつくされるとこまる新芽や虫がいなくなってしまうのもまずい。できれば召喚で補うのではなく、召喚したものが自然繁殖できる安定した生態系を築いてもらわないと手が回らない。駄女神の生物多様性保存はかなり難しい課題だ。

 人間の侵入を発見した彼らは、もうわざわざここまでは来ない。カバーすべき範囲が広くなっている。以前設置した監視装置の前を何度か横切るように指示をいれた。これで人間がひっかからなくても彼らがだいたいの場所を教えてくれる。

 まあ、問題は彼らはあまり目がいいとはいえないので見間違えがないと言い切れないことなのだが。

 あとは古典的に近くの隠れて様子を見るのによさそうなところに鳴子をしかけたくらいか。これは樫鬼たちが得意だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ