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作戦会議

 結果だけでいえば、その後の作戦会議では結論は出なかった。

 行動方針案だけなら色々出たが、決定的なものが不足していたからだ。

 情報だ。

 英雄部隊はいつ帰るのか、東の戦況はどうか、この村についてどう思われているかなど。

 これまではロクザン翁まかせだったが、それではいけない。

 ロクザン翁ともっと自由に連絡する手段か、できれば密偵を送り込みたい。

 密偵はむずかしいだろう。人間でなければならないし、幽霊を召喚した場合は、生前を知るものに出会う危険がある。露見すれば大騒ぎの上に危険視までされること請け合いだ。魔王がいることもばれてしまうかもしれない。

 そうなると、侯爵領に無関係な人間を送り込まないといけないが、そんなやつは俺くらいしかいないじゃないか。

 危険な考えだというのはわかっている。俺自身がこちらの人間社会というのを見ていないものだから好奇心も刺激される。偵察小鳥で少し遠くから見るのが精いっぱいだ。

「なりません」

 当たり前だが、そろって却下された。

「それならホルンを召喚して彼に行かせてください。あれはもともと人間で、スーハオと違って人間っぽさをとどめています」

 リンホーはそういうが、エリナは首をふっている。スーハオはちょっと仏頂面だ。

「あの狂人はやめておいたほうがよいと思う」

 そんなやつなのか。一応彼も魔王だった人物なのだが。しかも俺と同じ異世界組。

 なんにしろ、最新の情報はほしい。なのでロクザン翁がこちらに来るようにちょっとしかけたことがある。

 いったん、それまでは様子を見ようということになった。

 それなら一度戻る、とスーハオは南に戻っていった。もし、ホルンを召喚することにしたのなら一報してくれとも頼まれる。彼に用意してほしいものがあるらしい。

 ロクザン翁は翌日には霊体でひょいひょいやってきた。

「これ、おぬしが作ったのだよな」

 嬉しそうに俺が送った人魂をつかんでいる。かわいそうに人魂はしっぽをつかまれてびちびち暴れていた。

 思った通り、弟子の進捗を知ると見たくてやってきたよ。

 一通り、霊体の生成について師匠にご指導いただき、質問をして少し見識を深める時間を持った。おかげでゴーレムへのダウンロードソフトについて突破口も見えたと思う。そっちの成果も少しだけあったが、それは今回の突破口の成果とあわせてロクザン翁を呼ぶ次のネタにとっておこう。

 そのまま満足して帰られても困るので、本題として最近の侯爵領の動きを聞いた。



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