表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/86

65.思惑

 


 レイ、ルーナの視線が集まる次元の歪み。そこから落ちてきたのは――



 王、だった。



「......ここは、魔界の扉の前か」



 着地と同時に周囲を見渡す王。


(レイ......大聖女。 やはりカノンは神命教会側だったか)


 レイは驚く。王が現れた事には勿論、彼と一緒にいるカノン。そして彼の纏っている莫大な量の闇のオーラに。


 ――カノン......ヒメノの兄。 どういうことだ?


 レイの視線に気が付き、カノンはニコリと笑う。


「お久しぶりです。 ヒメノ、治してくれたんですね。 レイくんは優しいから、あんな事言っていてもちゃんと治してくれると思ってましたよ。 ありがとうございます」


 レイは混乱する。以前会ったカノンとは違い、どこか不気味な雰囲気があることに。


「......君、本当にカノンなのか?」

「ですです♪ もう忘れられちゃったんですかぁ? 冷たいなあ〜」


 飄々とした態度。以前の彼とは性格も違うように感じる。


「カノン、あなたが何故ここへ?」


 ルーナがカノンに言う。


「え、何故って.......計画の仕上げですけど」


 僅かにルーナが動揺したように見えた。


「あなたが此処へ来るという予定は無かったでしょう。 しかも......王を此処へ転移させたのはなぜです?」

「なぜ、なぜ、なぜって......少しは御自分で考えられたら如何です? 大聖女の記憶があるとはいえ、やはり子供か」


「......なにを、言っているの」


「普通はもう察しがつくんだよ」


 ――その瞬間、カノンの影が伸びレイ、ルーナ、王の影へと結びついた。


「......!!」

「これは」

「うごけぬ......!」


「はいはい、皆さん出てきてくださーぃ」


 洞窟の入口からぞろぞろと、黒い着物の男達が現れた。

 その特徴的な衣服、あしらわれている刺繍でヴィドラドールの結界師だとすぐにわかった。


「まさか、あなたはっ......魔界との結界を」


 ルーナが声を荒げる。


「おっ、今度は察しがいいね! そうだよ、あんたの想像したとおりだ」


 王が口を開く。


「わしら三人を......魔界へ飛ばすつもりか」


「正解!! 結界を解除するのに少しばかり時間が必要でね。 ちょーっと待っててちょうだな」


 レイには何が起きているのか分からなかった。神命教会、国王、どちらにも裏切りを働いたかのようなこの状況に、彼の目的が見えない。


「カノン、お前はいったい......」


 にこり、と微笑むカノン。


「レイくん。 実はあなたには期待してたんですよ。この大聖女と王を殺す事を。 事実、世界樹を扱えるあなたにはそれほどの力があった......だから、人の心を捨てさせたというのに。 あなたの心は、まだ! 怪物になり切れていなかった!! せっかく根回し画策、労力を割いたのにッ!」


 カノンの物言いに、背筋が寒くなる。


「......レイくんは、察しが良いですよねえ?」

「まさか、アルフィルクは」


 カノンはおぞましいと言えるほどの、歪んだ笑みを向けこういった。




「あなたに必要な犠牲は......ネネモアだけじゃあ、足りなかったみたいですね?」







先が気になる!更新がんばれ!と思った方は、【ブックマーク】と広告下の☆から【評価】をお願いします!

【書籍情報】

今月11/17KADOKAWA電撃の新文芸様より発売!活動報告に書影とキャラデザがありますので、よろしければご覧になってください!

目印は眠介先生のレイとリアナが描かれたカバーイラスト!

描き下ろしの特典SSもつきます!是非是非、ご購入くださいー!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ