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62.しらゆき

 


「――ごぷっ」


 大量の青い血。


 ロキの口には黒い砂鉄が剣となり突き刺さっていた。


「いきなり走り出したと思ったら......魔族討伐か、ヒメノ。 お前、レイを助けるんじゃなかったのかよ?」

「イオリ!! まじで助かったーっ!!」


 剣を拾い素早くロキから離れる。


「ぶふっ、が......はっ、へへ。 次から次へと面白えなぁ」

「ははん! 残念でしたー!」

「いやてめえ、いまそいつが助けなかったら死んでただろーが......」


 今のロキの動き。あの素早さはおそらくスグレンストの化け物じみた筋力を使ったものだった。


 あいつは......これまでの発言を考えると、おそらく喰った人や魔物の力を使うことができる。

 スグレンストの力を使えるということは、多分あいつは......。


「あいつ、強えな」


 イオリがいう。


「あれ、あたしらの元パーティーリーダーよ」

「! っつーことは、ヴィドラドールの.......? いや、どうみても魔族だろ。 オーラ量も人のそれを遥かに越えてるぜ? 下手すりゃSSあるんじゃねえか」

「そうね。 多分、もう人じゃない」


「こそこそ何話してんだよ? そういうのは嫌われるぜ? 陰口ってーのはある程度は仕方のないことだ......弱いやつっつーのは、面と向かって言葉を刺せねえからな。 まあ、だから陰口たたくのは絶対的弱者だともいえる」


「ははっ。 ヴィドラドールから逃げたお前が言うかね? 結界師を継がず、魔王を倒すべく家を出たって聞いたが、お前は逃げたんだろ? そのプレッシャーからよ」


 ――ミシッ


 ロキの纏うオーラが静かに猛る。


 足元に大きな亀裂が走り、目をまんまるに見開く。


(......なんて圧力......!!)


 睨みつけられているイオリはそれも意に介さず、涼しげな顔で続ける。


「ははっ、図星かよ。 お前、体は魔族だが心はまだガキのままだな?」


 イオリは腰の刀に手を掛けた。好戦的なイオリ。しかし、意外な事にロキは、ふぅ、と息をつき首を振り激情の矛を収める。


「......まあ、そうだなぁ。 逃げたってのが正しいか」


 肩から生えていた腕が小さくなり消える。それと同時に、周囲の蝶が消えた。


「イオリだっけか? 聞いたことある名だと思ったが、確か【朱雀隊】の隊長......だよな」

「ああ、まあ。 もう除隊されてるがな......つーかまた逃げんのか?」

「ははっ、煽るねえ。 俺はな、レイの力さえいただければそれでいいんだよ」


「! レイの」

「こんな化け物の体じゃ人の世で生きてけねえだろ......あいつのヒールなら元に戻せるからな」


「......無理、だよ......」


 フェイルが言う。


「......人を食べたあなたは、もう人ではいられない......人の世では生きられない.......」


 その言葉をうけたロキは、空を見上げこういった。


「俺は、まだ人だ」



 ――ズズン



 その時、大きな音ともに大地が揺れた。


 見れば城の一部が崩壊し、大きな煙を上げている。


 何故か白い雪がふわふわと宙を舞っていた。











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【書籍情報】

11/17KADOKAWA電撃の新文芸様より発売!活動報告に書影とキャラデザがありますので、よろしければご覧になってください!

目印は眠介先生のレイとリアナが描かれたカバーイラスト!

描き下ろしの特典SSもつきますので、予約のほう是非ともお願いします!

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