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45.隣に

 


 ――レイにより破壊された門が大きな音を立て崩れ始めた時、落雷のような轟音がした。


 それはまさに雷。


 龍の様なイカヅチが左方向から襲いかかる。


 ――ドガァアッ!!


 しかし、それはレイに辿り着く前に水の壁により阻まれた。


「! フェイル」


 見れば彼女は杖をかざし、水魔法を起動していた。


「おいおいおい、バッチリのタイミングだったと思ったんだがのう......こんな小娘に防がれるとは、腕がなまったかな?」


 建物の影から現れたのは赤い魔法衣を着たガタイの良い男だった。短い銀の髪と、長い髭。

 手に持つ武器は刀だが、柄が長くどちらかといえば槍のように見える。


「......あなたは......!」


 フェイルはその姿に驚いた。しかしそれも無理はなく、何故なら彼は王家に代々仕える世界最強の七賢者の一人、アクロだったからだ。


「......影の狩人といったところか」


 アクロはフンと鼻を鳴らし、つまらなそうに言葉をはいた。


「そうだ。 しかしかりだされるのは十数年ぶり......聖騎士の連中がだらしない仕事をしてからに、このようなつまらぬ面倒事の処理を言い渡された」


 彼の感情に反応するかのように刀へと電撃が走る。


「さっさと終わらせるぜ、クソガキ共」



 ――レイはこの時、既に罠の中にいることを理解していた。


(おそらくはもう城の中で僕を殺す、もしくは捕える準備を完全に済ませているはず。しかしそれがどれ程巧妙に組立てられた作戦だろうと、僕はもう退けない......王を討ちとるという選択肢しかない)


 犠牲はなるべく出さず、確実に王の首を取る。


 あの数の国王騎士軍と王直属の騎士を同時に相手することはレイといえど至難の業であり、だからこそあの場の聖騎士を全て間引いた。


「......レイ、時間が無い......」


「!」


 視線がフェイルと交わり、彼女の意思を確認する。眠たそうな眼差しからは確かに強い想いが伝わってきた。


「フェイル、危なくなったら僕を呼べ」


「......うん、わかった......」


「いかせるかよ!!」


 バチィ!


 電流が地を這いレイを追う。しかしそれはフェイルの氷によりまたも遮られる。


「マジかよ......今の電撃を遮るだと!? さっきの雷砲とは質が違うぜ!?」


「......私は、最強の黒魔道士......」


「ああ? なんじゃて?」


 レイの姿が消えた事を確認したフェイル。彼女は静かに頷く。


「......あの人の隣に......居るのなら、貴方くらいは倒せないと......」


 アクロはその言葉に目を見開き、すぐにニヤリと笑みを浮かべた。


「そりゃあ、殺されても文句はいえねえぜ? まあ、どの道殺せって言われてるがなぁ......かかかっ」


 ――ヒュオッ


 刀の切っ先をフェイルへと向け、蓄電。バチバチと光る武器が巨大な魔力の塊に成る。


 しかし、その時。


「......小娘、おまえ......そりゃ、どういうつもりだぁ?」


 フェイルの杖にもまた、電流が走り魔力が溜まっている事にアクロは気がつく。


「......私のが、上」


「くっ、はっ、ははは......」



 七賢人、雷明神のアクロ。


 雷使いで彼の右に出るものは世界を捜せどただの一人も居ない。


 そう呼ばれる程の使い手。しかしそれを知るはずのフェイルによるその挑発は、彼のプライドのド真ん中を撃ち抜いた。



「ションベンくせえガキがッ......黑焦がすッ!!」



 アクロの殺気が満ちてゆく。







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