24.罰 ★
〜王城内部・会議の間〜
「なるほど......相手が『創造魔法』の使い手だと気が付かなかった為に、今回の失態をおかしたと? ヴィドラドール卿」
「......申し訳無い」
巨大な円形の机、十六人が座するその中央にアリオトは立たされ、監獄襲撃について問われていた。
「しかしあなたにも知らせは行っていたはずでしょう、アーゴン卿の話は」
「今回の侵入者は......顔を知っておりました。 奴は確かに白魔道士であり、ヒーラー......でした。 まさか創造魔法の使い手になっていただなんて、」
――パン
赤いドレスの女が、アリオトの言い訳を遮るように扇子で机を叩いた。
「言い訳は見苦しくてよ? どちらにせよ敗因は油断でしょうに......警備の強化だっていらないと跳ね除けたらしいじゃない」
ギリィと歯を軋ませ、顔を歪ませるアリオト。
更にその対岸で、脚を机に投げ出しているスキンヘッドの大男が追撃する。
「いやいや、にしてもだろーが! あの場には王直属騎士のスサノオと四聖騎士のイオリ、ヴィドラドールの三人がいたんだろ? 戦力として十分じゃねえーか! どいつもこいつも平和ボケしてんだろ、どーせ」
ざわざわとしだす会議の間。それを制するように議長が机を小槌で叩く。
「――静粛に。 ......今回の事件、概要は把握しました。 なので次へ移ります。 ヴィドラドール卿の処遇です」
アリオトの背筋に冷ややかな汗が一筋。
「これについては事前に王がお決めになっています。 ヴィドラドール卿、あなたはこれより一週間以内に監獄長後任を選出、育成しその者に任を継ぐこと。 その後、後方支援に入りなさい......との事です」
「なっ、ま、まってくれ......今回の件は、いやしかし」
(後任だと!? 継がせるつもりだったロキは床に伏せているし......他のヴィドラドールの者は監獄を任せるにしても戦闘力が足らん......い、一週間など不可能だ)
「ひとつ間違えれば収監されていた魔族や魔獣が王都に放たれていたかもしれないんですよ? この程度の処罰で済むのも王があなた方ヴィドラドールに期待をしているから.... ..理解できたのなら、急ぎ後任を育てなさい」
(期待だと? 結界の能力を使えるのが、我々ヴィドラドール一族だけだから飼い慣らしたいだけだろうが!!)
「......わかった」
――あの......ガキ、奴隷めがァ......一族の暗部を使ってでも必ず殺してやる。
(しかし、後任を任せられる者が居ない......当面は仮の者を据え置いて私が管理するしかない)
アリオトが今後の事を考え、指針を決めた直後。レイの顔がちらつき始めた。
長きに渡り、王に任されてきた監獄。それゆえに高いプライドと傲慢さを兼ね備える、アリオトは今までの人生で一番の屈辱を味わっていた。
――......私が......こんな形で、監獄長を降ろされるなど......絶対に、許さん。
暗部にはやらせん......あの奴隷は私の手で、必ず!惨たらしく!生きている事を後悔させ、死を懇願する程の苦痛を味あわせてやるッ!!
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