13.向こう側の
――眉間にシワを寄せ、アリオトがイオリへと問う。
「......お前、今なんと言った? 私を足止めすると......その侵入者に協力すると言ったのか?」
「ああ、その通りだ。 こいつは追わせねえ......いけ、レイ。 さっさと目的を果たしてこい」
「......!」
視線がイオリとレイの間で交差する。レイはその眼差しに嘘が無いことを感じ取った。
――こいつ......本当に僕を行かせる気なのか。
「君は、聖騎士の隊長だろ......良いのか」
「ハッ、さっきもいったろーが! お前は俺の獲物だ、誰にも渡さねえ!」
イオリはそう言うと、ニイッと笑い、手で「行け行け」と合図をした。
――ガキィンッ!!
アリオトの球体の結界がレイを捕らえようと、出現したがまたたく間にイオリに斬り壊される。
「!! ......イオリ、貴様!!」
「やらせねえーよ。 アリオト、お前は暫く俺と遊べ」
――背後に戦闘の騒音を聞きながら、レイは下へと降っていく。
ギロリと睨みつけるアリオト。
対照的な笑みを見せるイオリ。
「イカれているとは聞いていたが、ここまでとはな。 お前、後悔する事になるぞ!!」
「ははっ、後悔しねえ為にやってんだよな」
「......身勝手な隊長を持つと部下は苦労をする。 これは貴様だけの責任では無い、朱雀隊全てに罰が下ると思え!」
「ああ、何いってんだ? 俺は別に隊長なんてやる気は無かったんだぜ? お前ら国の人間が勝手におっつけただけだろーが! だから別に隊なんざどーでも良いんだよ、俺は! 会議でも何度も言ったはずだぞ!!」
不快の表情を浮かべ、小さく溜息をつくアリオト。
「......なんと無責任な。 なるほど、いや、しかし丁度いいかもしれん。 貴様の様な奴はここで始末したほうが良さそうだ......朱雀隊の人間に地獄で詫びるがいい」
「ハァ......なあ、そういう面倒くせえ問答はもうやめよーぜ?」
イオリは腰の短刀を抜いた。
しかし抜いた刀の刀身は鞘とは対象的に長く、イオリの身長程もある。一縷の光も映さない、漆黒の刀身。
――いいねえ、セーフティがあるとはいえ、難攻不落の監獄を一人で守護しているアリオトだ!
やはり強者......ぞくぞくするな。クククッ、楽しめそうだぜ。
「アリオト......こっからは、力で、だ」
「蛮勇極まれり。 惨たらしく死ね、裏切り者めが!」
◆◇◆◇◆◇
――B200。
ホントに広いな、この監獄は。辺りを見渡し、彼の収監されている部屋を探す。
――こんな危険をおかして、彼を助ける理由はなんだ?
「......」
――彼の復讐を阻止して、その対岸で復讐を果たしてしまった僕は......彼の目にどう映る。
「......合わせる顔は、無い。 でも」
――けど
「見ている先は同じだ。 だから、彼の力を貸してもらう」
――大丈夫、大丈夫だ......僕は大丈夫。拒否されない、大丈夫だ。
彼の部屋を見つけ、扉の前に立った。
思考を整理し答えを出す、そして扉の向こうにいるであろうアトラへと声をかけた。
「アトラ......僕を覚えているかな?」
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