強引な酒場とルナ
「つまりその酒場に行かないと駄目ってこと?」
俺はルナに能力の説明や強化には酒場が必須な事を教えていた。(ゲームの話だが)
「そーそ。そこで初めて俺が何者かわかるはず」
「そうなんだ…」
あれ?なんか嫌そう。バレたく無い事でもあるのか?
「ま、まぁ、とりあえず行ってみようぜ!」
嫌な予感を察知した俺は吹き飛ばすために酒屋へと走った。
「ようこそ!役職決定ですか?強化ですか?転職ですか?ふつうに飲みますか?」
おぉ!圧がスゲェ!てか俺未成年だし。飲めねぇよ。多分ルナも。
「俺たちは能力とかの確認と強化をしに来たんですが」
「分かりました!それではどうぞこちらへ!」
俺たちは勧められるがままに俺たちは奥へ向かった。
「どちらから先にしますか?」
うーんと。どうしようか。ルナ、嫌そうだったし
「私、行きます」
「ルナ!?良いのか?」
「うん。」
その顔には緊張と恐怖が混じっていた。
「ねぇ、裕太。私達は友達、だよね?」
「おう、出会ってそんな経ってないけどな。俺とお前は命を預け合った仲だ」
「えへへ。良かった」
ルナから緊張の顔が取れ、ステキな笑顔を見せた
「じゃあ、そこの少女からですね」
「はい」
「ええっと、ルナ・アークさん。役職 魔王軍幹部
…魔王軍幹部!?」
そうかそうかルナは魔王軍幹部…
え?マジスカ?ウソダロ?
「黙っててごめん。裕太」
魔王軍幹部かぁ。ヤベェなぁ。
「ダイジョウブダ 友達ニハ変ワリナイ」
「全然大丈夫じゃなさそうじゃん」
「いきなりで受け止めきれないだけだ」
ま、まぁ、大切なのは中身ですから!
魔王軍幹部とか関係ない!うん!
「何でちょっと距離空いてるの?」
「あれ!?なんでだろう!?」
「やっぱり そうだよね。 それが普通だよね」
…
「大丈夫、1人には慣れてるから!短かったけど楽しかった!蒼剣大事にするね!」
「ルナ…」
「?」
「重い」
「ふぇ?」
「重いよ!なんか悲壮感凄すぎだよ!なんで無理前提なの?たしかに驚いたし距離作ったし、それはゴメン!だけど俺たちが友達なのは変わらないよ!それはさっきも言ったじゃん!別に幹部だろうが事務次官だろうがルナはルナだそれは変わらない。だから、これからもよろしく、ルナ」
「…ありがとう」
ルナは頬を赤らめてそう言った。
なんだこいつめっちゃ可愛い。