新しい剣
「さて、行きましょうか」
「何処へ?」
俺が純粋に質問すると、ルナは呆れたように言った
「街を探してるんでしょう?ここから近い街まで案内してあげる」
「どんな街?」
「確か、妖精が王の街で人と魔族、エルフなどが仲良く共存してたはずよ?」
なんと素敵な街だ!基本的人権の尊重が出来ている!立派だ!行きたい!
「是非!連れて行ってくれ!」
「まぁまぁ落ち着いて。別に時間はあるし、ゆっくり行きましょう」
「すっごーい!人がいっぱいだぁ!」
「話には聞いてたけど、本当にあったんだ!」
俺たち2人はその国を見たとき、感嘆の声を漏らした。
「よっしゃ!まずは何をする?」
「とりあえずあなたの武器を買わないとね」
「お!ならさ!二人で互いに相手の武器を買うってのはどうだ?」
「それ、意味があるの?」
「友情の証さ!」
「よっしゃ、まずは俺からだ」
「あんまり期待してないけど、どうぞ」
可愛いのに可愛く無いな。こいつ。
まぁ、いいや。
俺は袋に詰めていた蒼く光る剣を取り出した。
「蒼刀だ。名前は自由に付けてくれ」
「凄い!綺麗。ありがとう!」
ルナの笑顔が照れ臭いので俺は顔を横に背けた
「あ…!コホン。えーと。私はコレ。」
渡されたそれはとても禍々しい漆黒だった。
「えーと、やっぱりダメ?あなたって黒いイメージだから。」
あの技一つでそうなるかー。まぁ、黒は好きだし良いんだけど
「これは…そうだな。月詠。そう名付けるか」
俺は月詠を眺め、これからに期待を膨らませた