14歳の継母
「こんにちは!ローラちゃん!」
「ローラちゃんは何歳?」
「五歳!」
……うわぁ~、可愛い……!
頬をピンクにして膨らませながら、舌足らずで話す姿にキュン。
「ねぇ、わたちのお母しゃまになってくれるの!?
でも、わたちのお母しゃまは一人だよ!
だから、お姉ちゃんはお母しゃまにはなれないよ」
「そうだよね、ローラのお母様はずっと一人だもんね。
知ってる?お星さまになって、ずっと見守ってくれてるんだよ」
私が微笑むと、ローラが突然泣き出す。
「えっ!?どうしたの?泣かないで!」
慌てて抱き締めると、ヒックヒックしながらも
「お父しゃまの奥さんにならない?」
……うん、そっか。
子供ながらに色んな気持ちを抱えてるんだろうな。
まだ五歳なのに、辛かったよね……。
「ねぇローラ、ちゃんとお父様に自分の気持ちを言った方がいいかも」
「わたちが我が儘な子だってお父しゃま怒らない?
あたらちいお母しゃまもいらないって言っても怒らない?」
「大丈夫だよ。ローラの素直な気持ちを聞けて嬉しいと思うよ」
両手を握ってブンブン振り回すローラ。
泣いてたのに、切り替えが早い……子供ってすごいな!
「お姉ちゃん、特別にわたちのお姉ちゃんにしてあげてもいいよ!」
……可愛すぎる。
やっぱり子供って無条件で心を掴むよね。
そのまま擽り合いながらじゃれあってると、父親とランディー伯爵が部屋に入ってくる。
仲良さげな私とローラの様子に、父親はニンマリ満足げ。
「ほぉ、子供を手懐けるとは、ジュリアンにしては継母の才能があったのだな!」
……はぁ!?
父親、思考が残念すぎる。
もう結婚しろって圧が凄すぎて引くわ……
「ポーツ殿、まだ決まっていないことですし、子供の前でデリケートな問題なので発言には注意してください!」
ランディー伯爵の一喝で、父親は急に弱々しくなる。
はぁ、マジで鬼畜すぎる父親で恥ずかしいわ……
「ローラ、ジュリアン嬢に遊んでもらったの?」
「うん、特別にわたちのお姉ちゃんにしてあげるの!」
……親子の会話に、鬼畜父が横やり。
「お嬢ちゃん、違うよ。お姉ちゃんじゃなくて、お嬢ちゃんのママになるんだよ!
そしてパパの奥さんになって、仲良く3人で暮らすんだよ!」
……子供相手に容赦ないな父親!
でもローラも負けない。
子供って正直だからね。
「違うもん!お姉ちゃんはわたちのお母しゃまにならないもん!
わたちのお母しゃまは一人だし、お星さまになって見守ってるんだもん!
お父しゃまの奥さんもわたちのお母しゃまだけだもん!」
……ランディー伯爵、めっちなビックリしてる…
きっと、結婚したいというよりローラのために結婚したかったんだろうな。
「ランディー様、ローラちゃんには今は新しいお母様は必要ないみたいです!」
私がローラを見つめ、ランディー伯爵に視線を向ける。
「ローラ、新しいお母さんはいらないのかい?」
「うん、ローラのお母しゃまはもう居ないけど、お星さまになって見守ってくれてるから大丈夫なの!」




