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私はあなたの何番目ですか?  作者: ましろ


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21/88

21.酔っ払いの夜

ただいま、バレリアノ。


あの後は特に問題なく、無事辺境にたどり着いた。夕食とお風呂をいただき、なんとなく寝付けなくて中庭を歩く。最初に来た時はヘロヘロですぐ寝ちゃったのよね。

駄目だなあ、いつの間にか()()()()()気分になっている。1年だけでしょココは。


やがてウルタードに帰る。


ん~、でも帰りたいのかな。今までは帰って結婚するって思ってたけどそれは無くなった。

治癒院は好きだけど、医療魔法士長にはなりたく無い。私はずっと治療を続けたい。

書類仕事ばかりは嫌なのよね。

でもこの国で医療魔法士として続けられるのか。男尊女卑のこの国で?

でも免許はあるし、なんでか王子が友達だからいけるか?

いや、家族にも相談しなきゃだし、院長にも相談……

すでにちょっと乗り気ね、私。

でも危険がいっぱいのエルディア国。


悩むなぁ……


「ルシア?こんな時間にどうした?」


しまった、心配させたかしら。

すぐに戻るつもりだったのに、リカルド様に見つかってしまったわ。


「すみません、少し寝付けなくて散歩を。起こしてしまいましたか?」

「いや、俺もまだ起きてた。ルシアは酒は飲めるか?良ければ少し付き合ってくれ」

「やった。いいんですか?」

「ああ、アルには内緒な」


リカルド様がお酒を召されるなんて珍しい。私が眠れないって言ったからかな。でも、お言葉に甘えよう。


「おいしい!」

「意外と飲める口か」

「リカルド様こそ。普段はあまり飲まないですよね?苦手なのかと思っていました」

「変事があった時、酔っていては困るからな。まあ、今日はアルがぐっすり寝ているから何もないだろう」


なるほど。危険探知機が寝てるということは安全ということなのね。


「じゃあ私ももう少し飲んじゃいます」

「程々にな」


特に話す事も無く、静かに杯を重ねる。

無言が嫌じゃないなぁ。


「大丈夫か?」


ん?お酒が?──それとも、振られたことが?


「意外と平気です」

「……そうか。ルシアは……ウルタードに帰るのか?いや、詮索してすまない」


あら。それを聞いちゃうんですか。


「どうしようかな~って。さっきも考えてました。私ね、ここについた時、ただいまって思ったんです。帰って来れたなって。まだ少ししかいないのに困りますよね」

「困るのか?」

「だって一年で帰るのに」


そう、1年。セシリオにエルディア行きを聞いた時は長いと思ったのに、今は短いと思う。


「……ずっと居ればいい」

「え?」

「ルシアが……ずっといてくれたら嬉しいよ」

「!!」


本当に?このまま残ってもいいの?


「あの!本当は残りたいって思っていたんです!でも私はウルタードの人間だし迷惑かと」

「迷惑なわけない。ずっとここに。……俺のそばにいてくれないか?」


真剣な眼差し。嘘じゃない。本気で言ってくれてる!


「……よかった。さっき中庭を歩きながら、どうやって私の思いをお伝えしようか悩んでいたんですよ」


嬉しい、嬉しい嬉しい嬉しいっ!


「ルシア、じゃあ」

「はい!こんな素敵な職場なかなか無いです!リカルド様はいい上司だし、職場のみんなもいい人ばかりだし!よかった~」


嬉しくて、グイッと勢い良くお酒を飲んだ。

おいしい〜〜、よし、もう一杯。


「……職場……上司……」


コクコクとお酒を楽しんでいると、リカルド様が何やらボソボソ呟いている。


「あ、もちろんラファとリコも大好きですよ!」


そう、ラファもリコも可愛いくて愛しい。

あれ?リカルド様がなんともいえない顔をしてる。酔ったのかな。なんか楽しい。わたしも酔ってるかも。


「んふふ、なんだか楽しいですね!」

「酔ってるな、そろそろ寝たほうがいい」

「えー、もう少しお話ししましょう」

「……いや、これ以上は駄目な気がする」


だめ?なにが?たのしいのに。


「リカルド様のけち」

「……うん。可愛いからもう寝なさい。部屋まで送ろう。おいで?」


なんだろう。リカルド様が甘い……気がする?なんかフワフワするし、そのせいかな。


差し出された腕に掴まる。

わー筋肉かな。私と全然違う。


「ん、固くて太い」

「な!?」


なんで驚くの?だって本当なのに。そのまま腕をペタペタ触る。あれ?なんか体がへにょってするわ。


「な~んかふわふわしますね、リカルド様」

「……酔うとこんなにタチが悪いのか……」


またボソボソ言ってる。何?ん~立てないかも。そのままぽすっと倒れ込む。あったかい。


「きもちいい……」

「ちょっ!いや、さすがに困る!」


うるさい。せっかく気持ちいいのに。

あれ、変だわ。なんかすっごく眠たい……


「……ねむいです」

「おい?」

「……おやすみなさいませ」

「え!?」



もうむり、ねむい






ゆらゆらゆれる。なんだかきもちいい。あったかくてあんしんする。ふふっ。


「困ったお姫様だ。おやすみ、良い夢を」









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― 新着の感想 ―
うーん……。 なんと言うか、変わり身早くてちょっと戸惑っています。 辺境にいたいと思えるほどの交流ってありましたっけ…。読み飛ばしてしまってるのかな。 辺境について一週で襲撃→王都へ説明→辺境に戻る …
ええ…ウルタードでの仕事があるから一年だけ研修として我慢してくるってキャリアウーマン面してませんでしたっけ? 結局、男で居場所を決めてる。セシリオを責める権利はないのでは? 酔っていたを口実にベタベタ…
るーさん。突然の小悪魔化!?
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