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お嬢様と今度こそダンジョンで修業します(2)

 さて、今回は低層だけ挑戦するといいましたが、嘘です。

 というより、『赤』の低層でも戦闘が成立しませんでした。

 試しに中層へ上がるためにボスに挑戦させると、10分もかからず倒してしまいました。

 私の見込みも甘かったですね……。


「レベルが400になっていますわ……」

「良かったですね。これでリゼお嬢様もゴールド帯の中堅ですよ」

「全然実感が湧きませんわ……」


 この世界にももちろん、『レベル』の概念があります。

 冒険者のランクもレベルをもとに以下のように定められています。


 ビギナー(0~99)→ブロンズ(100~199)→シルバー(200~299)→ゴールド(300~599)→ダイヤ(600~799)→プラチナ(800~)


 ランクを上げるためには、レベルが規定に達していることと協会が実施する試験に合格することが必要です。

 ちなみに、勇者や魔王はプラチナを超える『番外』とされています。相変わらず規格外ですね。

 あと、一般にゴールドでベテランと認識されています。


「なので、リゼお嬢様はベテラン冒険者と言っても過言ではないかと」

「過言すぎますわ!ダンジョン挑戦2回目でベテランは広告詐欺にも程がありますわ!」


 打てば響く。リゼお嬢様、最高です。


「中層も半分まで来ましたけど、手ごたえはどうですか?」

「……正直言って、物足りないですわ。全体的に敵の動きが遅いんですの!連携に気を付けようにも、連携される前に倒しちゃうし、ディスタブスライムも殴ったら衝撃でコアまで簡単に破壊できちゃうし!」

「口調が乱れるほど、混乱していたんですね」

「だって、『赤』のダンジョンでこれなんですもの!混乱しない方がおかしいですわ!」


 私も戦闘の描写をしないまま中層なんて思いませんでしたよ。


「……もう、頂上まで行っちゃいます?」

「……本気ですの?」


 面倒くさくなって、つい言ってしまいましたが、いい案では?

 どうせ、いつかはダンジョンをクリアさせる予定でしたし。

 その予定が今になってもいいですよね?


「頂上まで行っちゃいましょう!」

「本気でしたのね!頂上のモンスター知っているでしょう?」

「もちろん知っています。空飛ぶトカゲですよね?」

「ドラゴンですわ!そんな弱そうに言わないで!」


 ここにいるドラゴンでも、リゼお嬢様にとって弱い可能性が大きいのですが……


「今のリゼお嬢様なら大丈夫でしょう。万が一の時には私がどうにかしますし」

「そういえば……シャノンのランクがどのくらいか聞いていませんでしたね」

「あれ?言ってませんでしたか?今はダイヤです」

「……今は?」

「ええ。急だったもので」


 リゼお嬢様が口をつぐんでしまいました。

 少し何か考えた後、あきらめたように私を見ます。


「そうですわね。シャノンがいれば大丈夫ですわ」


 不意打ちをくらってしまいました。

 やめてください!私の心臓がもたなくなってしまいます!


 頂上へ至る階段が現れたのは、それから30分後のことです。

 ……早すぎでは?


お読みいただきありがとうございました。


「面白かった!」「続きが気になる!」と思ってくれた方は、

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皆様のブックマークと評価はモチベーションと今後の更新の励みになりますので、

どうぞ、よろしくお願いいたします。

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