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お嬢様と今度こそダンジョンで修業します(1)

 リゼお嬢様のダンジョンデビューがたったの15分で終わってしまったので、今回は『赤のケネス』に向かっています。

『赤のケネス』は王国の首都から魔動車で2時間かかる場所にあります。

 なので、朝から出発すれば日帰りできるのです。

 お手軽な場所にあるの最高!


「本当にいきなり『赤』のダンジョンに挑戦して大丈夫ですの?」


 近くなるにつれて心配になってきたのでしょう。

『白のキリツ』でバークドッグキングを消し飛ばしたのを忘れてしまったのでしょうか。


「もちろん大丈夫です。心配ご無用です」


 後ろの席から「んー、わかりましたわ……」と納得できていない声が聞こえますが、問題ないでしょう。


 魔動車を駐車場に停めます。

 目の前には、途轍もなく高い塔がそびえています。先の方は、雲を突き抜けています。


「近くで見ると、ものすごい高さですわね……」

「この高さで、50階層しかないのが信じられませんね」

「そうですわね」


 これがダンジョンの不思議なところですね。

 明らかに構造的に成立しないですし、中もおかしなことになっていますし。

 塔の中に空があって、雨が降ると誰が思うでしょうか。


「さて、今回挑戦するダンジョンはこの『赤のケネス』です。リゼお嬢様には前回と同様に、自分で事前に調べてもらいましたね」

「ええ。塔型のダンジョンで全部で50階層。低層は14階、中層も14階、高層が29階で各層の間にボス部屋があっての頂上ですわ。今回は低層のみの挑戦でいいんですわよね?」

「そうですね。低層の環境とモンスターについてはどうですか?」

「環境については、広い空間が広がっているだけで、トラップも何もなく、モンスターを全て倒すと次の階へ続く階段が現れますわ。モンスターは、ゴブリンウォーリアー、ゴブリンアーチャー、ゴブリンソーサラー、ゴブリンメイジ、ジェネラルゴブリン、ボムスライム、アイススライム、ディスタブスライムがランダムで出ますわ」

「中層に近づくにつれてモンスターの数が増えること、連携してくることもそうですが、一番気を付けてもらいたいモンスターは、ディスタブスライムです」


 リゼお嬢様が頷く。


「そうですわね。資料でしか見ていませんが、動きも形状の変化も早くて、コアを壊すのが手間取りそうでしたわ」

「それ以上に、複数体で連携されるとさらに厄介です。5体以上で連携された場合、ランクが一つ上がります。今回挑む低層では、3体までしか出ないので問題はないと思います」


「覚えておきますわ」と今後のことも考えられるリゼお嬢様は素敵です。


「それでは、早速入りましょう」


 リゼお嬢様と一緒にダンジョンの入り口で受付をしてから入ります。

 受付の担当者からは、こんな小さい子を連れていくのかという目で見られると思いましたが、王が事前に手筈していたらしく、変装した宰相が担当していました。

 お互いに知らないふりをします。大人の対応ですね。

 ご苦労様です。


 リゼお嬢様がぼそりと「どこかで見たような……」とこぼしていましたが、スルーさせてもらいました。

 こらっ!宰相もビクッとしない。


お読みいただきありがとうございました。


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