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これが故意なのですぅ

作者: 孤独
掲載日:2023/05/18


今日は久々に彼が帰って来る。なんて言葉を遣っても、同棲してるわけじゃない。自称の彼女と彼氏。


「まだかな~、広嶋くん」


お前の料理は正直……っという、苦い顔をされた。それを克服しようモノなら、台所が色んな意味で赤い海と島とも思われる太い皮とが転がり、汚い異世界でも誕生させてしまうだろう。

なので。

私、沖ミムラはお弁当を買ってきた。決して、料理が下手ではなく、台所に作った異世界をお片付けする力を使いたくないからでもない。環境に配慮したお弁当である。


「レンチンをミスするあたしではない」


ふふんって自慢するレベルも高いだろう。

結構、美味しそうなお弁当である。


「それから」


久々に帰ってくるし、プレゼントの一つというか。彼の洋服を買って来てあげた。似合うと思って買ってきたが、サイズは合ってるかなとちょっと心配。

お弁当にプレゼントも用意して、彼の帰りを待つ。電話かメールはしてくれるだろうと思っているのだが



……………


「う~ん、お風呂先に入っちゃおう」


お風呂に入ってる間に帰ってきて、半裸な私を見て


「きゃー、広嶋くんのエッチーとかなんとか、そのまま勢いでな~んて~」


脱ぎ脱ぎ。ツインテールの髪留め解いて。シャワーを浴びて、お風呂でホクホク、髪を解いて……



ガチャッ


「帰って来ないし、連絡ねぇーし!!」


そこはホラ。彼女彼氏の関係だったら、ドーン、バターン、ガシャーン、ベチーンって擬音を交えて


「布団の中でこーなったりとか……イケないイケない」


うんうん。って、そんな想いは止める。

気を紛らわすために好きなドラマでも見て楽しみ。


「顔パックの時、戻ってきて欲しくないなぁ」


22:00……23:00……0:00


「いつ帰ってくるの~、翌日じゃん。約束守ってよ~」


プンプンしつつも、ミムラは待ってあげる。

あー、面倒くせぇ。うわぁ、こいつ面倒くせぇ。


「なんかそんな気配が感じる……」


ミムラも退かない。まだ起きて、彼を待つ。

1:00……2:00……


「く~……く~……」


ミムラは机に突っ伏して寝てしまう。そんな状況になったところで、待たされている人が帰って来る。それもドアを慎重に開けて、無作法にも”ただいま”も言わない。侵入者……


「……寝てるよな?」


机に突っ伏して寝るミムラ。その隣にはお弁当と、……なんかの箱が。広嶋は開けて広げてみると、洋服……。


「……俺のか?知らんが、弁当なのは助かる」


ミムラの家事のど下手ぶりは身に染みている。お弁当なのは助かる。

広嶋はレンチンせずにそのままミムラの寝姿を見ながら、冷めたお弁当を食べる。食べ終えてからため息をついて、広嶋は自分もミムラが用意しているような箱を出してから


「……あ~……」


そーいうモンじゃねぇからなって考え。自分がこれを開けてもしょうがねぇと思うし、あんまりミムラの家の中を漁りたくもなく。丁度、あるからと


パサッ



ミムラが用意してくれた服をミムラに掛けてあげて、別のところで寝る広嶋。



◇       ◇



チュンチュン



鳥の声はするが、……寝る!!

頭の中では気持ちいいくらい。布団の中で爆睡している。……と思ってる。


ジュ~~~


あ~、美味しい匂いがする。これぞ朝の至福である……と思ってる。

肩を叩かれるまでは


ポンポンッ



「うにゃ」

「ミムラ。俺の朝飯の邪魔だ」

「……あーーー!広嶋くん!!なんでなんで!?」

「来るって言っただろ。先に寝てたのはお前」


顔に跡ができてるとか、色々と恥ずかしさが勝るミムラ。そんな事気にせず、机に手料理を並べる広嶋。それをムムッとしかめっ面で見るミムラであったが、自分に一枚の服が掛かっているのに気づき


「あーーっ!これ、これこれ!広嶋くんのだよ!?」

「そうか」

「あたしが買って来たんだよ!!買って来たの!なんであたしが着てんの!?」

「……俺が寝てるお前に掛けただけだ。悪かったな」


こーいう使い方は想定していない……。

そう思っているところに


「俺もお前に土産を用意したから、それと交換って事でいいか」

「む~っ……」


広嶋が持って来たお土産。もとい、ミムラの洋服をプレゼント。一方でミムラも気恥ずかしながら、かけてもらった服をとって


「こ、これがあたしからのプレゼントだからね」

「そうかよ」


その素っ気ない態度。……まったく困るな~って顔になるミムラであったが、朝食の匂いで気付く。むしろ、勘違いだが


「ま、ま、まさか!あたしの身体の匂いがついた服をプレゼントされたいからとか!?そ、そ、そんなこと思ってたなら、広嶋くんってさ!」

「ファブリーズ掛けておくから心配するな、馬鹿ミムラ」

「ちょっとーーー!!」


とはいえ、広嶋くんの朝食は美味しくてご馳走になりました。




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