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1 最終話の投稿したら異世界転移しちゃいました

 あらすじにも書いてあるとおり本作は、「妹が最強すぎて冒険がぬるい」 https://ncode.syosetu.com/n6181eh/ の世界が舞台になっています。

 舞台になった小説を読まなくても楽しめる独立の小説として書いていきますが、作者としては読んでもらえると、とってもうれしいです。

 (下の方にリンクがありますのでそちらから飛ぶと便利かと思います) 

 「次話投稿[確認]」をポチリと。


 終わったー。4ヶ月があっという間っていうか、思ったより長かったっていうか。

 本編完結となる最終話を予定通りに投稿できましたよ。


 ペンネーム鳴嶋なるしまゆんとして、処女作「妹が最強すぎて冒険がぬるい」の最終話を無事に投稿できて、感慨もひとしお。

 連載開始当初はちっともブックマークもつかずにモンモンとしてましたが、途中から予想外に急浮上して、日間総合7位まで上がったんだから上出来すぎるでしょ。

 この調子で大人気小説に! って思ったけど、その後は尻すぼみ状態になっちゃった。

 最後のほうは投稿するたびにブックマークが少しずつ剥がれたりして少し涙目だった気もするよ。


 とりあえず、これで一区切り。

 次はどんなの書こうかな。

 大恋愛小説書きたいんだよ。でも、どうもオンライン小説としては向かない題材なんだよね。

 ちょっとスポ根物混ざってる感じになりそうだし。


 まぁ今日くらいはひとりで乾杯しましょうか。

 その予定で買ってきた缶酎ハイが冷蔵庫にあるし。

 おつまみに、大好きなベビースターラーメンで。


 よし、乾杯!


 ひとり酒ってのがちょっとさびしいところだね。

 でもボッチなんだからしかたない。


 ☆★☆


 あれ、酔っ払って寝落ちした?

 一瞬気を失ったような感じがして気づくと横たわってた。

 それにしては部屋がうす暗いし、ベッドが硬いな。


 え?

 ここどこさ。


 見慣れないなんか汚らしい部屋。

 寝てる間に何があったの?


 あ、頭が痛い。

 ぐわんぐわんと頭の中が回っている感じ。

 なんか違う記憶が流れ込んでくる。


 なにこれ!

 脳みそが掻き混ぜられた感触に吐き気がする。


 数秒のことだったのか、数時間かかったのかわからないけど、やっと落ち着いた。


 わたしはアリエル。

 故郷のサピオテ村の教会で生まれ育ち、嫌な人との結婚を押し進められたため、両親とケンカして家を飛び出して、冒険者となるためにこのメルドーラの街に来た僧侶見習い。


 え、メルドーラって……もしかしてさっきまで書いていた小説の最初の舞台じゃん。

 アリエルの記憶と鳴嶋ゆんの記憶を比較してみてもどうやら間違いなさそうです。

 ここは、さっき最終話を投稿したばかりの「妹が最強すぎて冒険がぬるい」の世界ですね。


 これって夢じゃないよね、夢ならあんなに頭痛くなったり気持ち悪くなったりしないよね。

 ってことは、いわゆる異世界転移ってやつ?

 あ、この場合は異世界転生のほう?

 どうも違いが今ひとつわからないのよね。生まれ変わって赤ん坊になってるなら異世界転生なんでしょうけど、この場合は異世界転移?

 タグどっちが正解なんだろう?……あ、投稿するんじゃないから別にそんなこと、どっちでもいいのか。


 小説やゲームの世界に転移って悪役令嬢物で結構よくあるパターンだよね。

 でも、自作の小説にってパターンはそこそこ新しいかな?

 いやいや、「デスマーチ」は小説じゃないけど、自分の作ったゲーム世界へって感じだから、これもありきたりだね。

 最近は異世界転移転生も飽和しすぎててよほど目新しい設定にしないとダメだからこの設定じゃ甘すぎるよね。

 もう内輪ネタ満載になりそうだし。


 ボツ!


 いやいや、ボツにしたって別の設定でやり直せるわけじゃないんだから。 

 どうするのさ、これ。

 なんかあまりにも現実感なさすぎて笑っちゃうよ。

 こんな突拍子もない事態なのに、頭の何処かで落ち着いてる自分が怖い。


 落ち着いて現状を把握しましょうか。

 それにしても、わたしは死んだのかな?

 缶酎ハイ一本飲んで死ぬとかありえないっしょ。

 まぁ転移転生物でも特に死んで転移転生ってパターン以外もいろいろあるしね。

 他の黄金パターンだと召喚だけど、あまりそういう感じでもないか。

 だいたい転移転生物なら、神様に会ってチートスキルをもらえるイベントがないじゃん。


 おーい、神様。

 わたしにもチートスキルおくれよー。

 せめて鑑定とか、アイテムボックスとかそういうやつでいいからさ。


 そういえば、この世界はステータス見れたりそういうスキルとかもない(はずだ)。

 経験値とかレベルとかそういうわかりやすいロールプレイングゲーム的なことは一切ないことにしたはずなんだよね。

 でも、ダンジョンのしくみとか(考えるのが面倒だから)モンスターが何故か自動的に湧いてくる中途半端なファンタジー世界。

 全部は考えてないけど多神教でいろんな神様がいるギリシャ神話的な世界なんだよね。


 そういえば、この体を乗っ取っちゃったような元の記憶によると僧侶なんだよね、職業的に。

 ってことは、何かの神を信じて加護を得ているわけだ。

 たしか教会の生まれだし。

 どんな神様なんだろう?

 記憶を辿ってみると……農耕の神メルシーアか。

 また地味な神様ですね。

 このメルドーラ周辺の村々だけで進行されているローカルな神様です。

 とりあえず、設定した記憶のないような神様でなくてよかったよ。


 僧侶ってことは回復魔法とか使えるはずだよね。

 魔法ってどうやって使うんだろう?

 確か設定では僧侶の魔法は詠唱とか必要でなく頭の中で神に祈りを捧げることで発動するはずなんだけど……

 ちなみに賢者の使う回復魔法は、僧侶の魔法の一部を魔術的に解明して詠唱を唱えることにより発動するもので神様と関係なく使えるって設定です。


 アリエルの方の記憶がなんか自分の記憶と思えなくて、知識以外の記憶を探し出すのが大変なのよね。

 これかな?

 とりあえず、記憶のとおりにやってみよう。

 お祈りお祈り……どんなふうに祈るんだっけ?

 なんかアリエルは教会育ちだから特に意識しないまま祈りができてたみたいなんだけど、どうしましょう。

 天に召します我らが神よ……キリスト教風じゃダメそうだ。

 神に祈りを!……これじゃ「本好き」だねぇ。「本好き」でも実際にはもっとちゃんと祈りを唱えてたんだよね。

 あぁ詠唱しないとかじゃなくてちゃんとした詠唱を設定しておけばよかった。

 こんな漠然とした設定じゃダメダメだよ。


 とかなんとか思いながらもあれこれ頭の中でイメージしていたら……

 あ、なんかそれっぽいイメージが頭の中にできてきたよ。

 うんうん、これが祈りね。

 わかった、うん。大丈夫だ。できそうだよ。

 祈りはこれでよし、そこに願いを加えれば。


 おおおおおおおおおお!

 なんか、ほわーっとした光が手から出てきたよ。


 浄化の魔法ができたよ。

 本当にファンタジーの世界なんだねぇ。

 すごいよ、感動だよ。


 使える魔法は、浄化以外には、対象に対する回復・範囲回復・毒の解除・呪いの解除・防御力の強化くらいか。

 うーん、地味だけどそこそこ役に立つんじゃない?


 他に回復の使える職の賢者とかはすっごくレアなはずだし、僧侶って結構少ないはずだよ。特に冒険に出るような僧侶とか珍しいはず。

 少なくとも設定は完全に知ってる世界なんだから、なんとかなるでしょ、きっと。

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