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第6章 — 石と木の村


壁は村より先に現れた。

それは、積み重ねられた石で作られた粗い半円形の形で地面から立ち上がっていた――不均一で、実用的で、装飾はない。周囲を囲むわけではなかった。ただ境界を示すだけ。

中央には門が開いていた。

旗もなし。

紋章もなし。

誇りもなし。

ただ石と鉄の蝶番だけ。

二人の男がその下に立ち、石に寄りかかっていた。まるで壁が村のためにあるのではなく、彼らのためにあるかのように。

肩に革を縫い付けた鈍い茶色のコートを着ていた。ベルトも靴もお揃い。

制服のようだった。

ソラはまずそれに気づいた。

カエレンは歩みを緩めた。

門番たちは彼を見ると直立した。

すぐに口を開く。

言語は聞き慣れないものだった――鋭い子音、切り詰められた母音、ほぼ音素的な構造を持つような響き。繰り返される音節。硬い語尾。

ソラは一言も理解できなかった。

だが、調子に翻訳は必要なかった。

門番の声には何か油のようなものが混じっていた。

権威ではない。

期待感だ。

カエレンは冷静に応じた。口調は安定していて、落ち着いていた。

一人の門番の視線がソラに移った。

じっと見つめる。

評価している。

短いやり取りが続く――今度は速い。

そしてカエレンはバッグから小さな袋を取り出した。

見た目より重い。

門番の手に置かれると、重みで男の腕がわずかに下がったが、彼はすぐにそれを支えた。

袋が開かれる。

金だ。

ソラの立っている位置からでも、その輝きが見えた。

かなりの量だ。

門番の目は一瞬見開かれた。

しかしすぐに細めた。

言葉は続く――今度はより鋭く。

ソラははっきりと感じた。

交渉ではない。

試しているのだ。

どれだけ奪えるか。

カエレンの顎がわずかに締まった。

彼は再びバッグに手を伸ばした。

別の袋。

今度のほうが大きい。

二人目の門番は満足を隠そうともしなかった。

その後、ようやく二人は道を譲った。

カエレンがソラの手首を取って前に進めると、一人の門番が再び口を開き、ソラに向かってうなずいた。

質問だ。

カエレンはためらった。

ほんの一瞬。

そして門番は手を差し出した。

IDだ。

ソラはそれだけ理解した。

彼は黄金のカードを取り出した。

門番は未完成の記載に眉をひそめ、短く切り詰められた言葉を続けた。

カエレンは今回は口論しなかった。

また別の袋。

前のより軽い。

門番は手のひらでそれを確かめてから、ようやくうなずいた。

彼らは中へ入った。

門は鈍く、最終的な音を立てて閉まった。

中に入ると、対比がすぐにわかった。

壁は石だった。

村は木だ。

家々は粗い板で作られていた――年季が入った不均一な板、補修された跡のある混合板。金属は少ししか使われていなかった:松明の取り付け金具、蝶番、釘程度。

実用的。

最小限。

ソラは別のことにも気づいた。

門番たちは揃った布服を着ていた。

他の誰もそうではなかった。

裸足の子供たちが通り過ぎる。

老女が籠を胸に抱き、急いで家の中へ入る。

井戸のそばで話していた二人の男は、カエレンが近づくと声を潜めた。

ここには微かな恐怖があった。

大きくも混乱してもいない。

しかし存在していた。

カエレンは曲がった木の柱のそばの一群の人々に話しかけた。

ソラは再び言葉を理解できなかった。

しかし口調は変わった。

強欲ではない。

慎重で、計算されたものだ。

一つの名前が、異国のリズムを貫いて聞こえた。

ありえないはずだった。

名前は重なることもある。

そうでなければならない。

カエレンは一瞬後ろを振り返り、ソラは目をそらした。

まだ尋ねなかった。

老年の男が家から出てきて、ついて来るように手で示した。

カエレンの手は再びソラの手首を握る。

力は強くない。

保護しているか。

あるいは不安なのか。

ソラにはわからなかった。

彼らは村の端近くの小さな木造の家へ導かれた。

ドアを開けるとき、きしむ音がした。

中では、細い光の筋に塵が漂っていた。

床板は擦り切れている。

空気はかすかに古木の匂いと、長く保存された何かの匂いが混ざっていた。

一時的な空間。

カエレンは許可を求めずに踏み込んだ。

数瞬後、二人の村人が布に包まれた小さな箱を運んできた。

干し肉の匂いが漂う。

食料だ。

カエレンは再びコインを渡した。

今度は少なめ。

村人たちは視線を合わせることなく受け取った。

彼らが去ると、カエレンはドアを閉め、木の掛け金を滑り込ませた。

沈黙が降りた。

重い。

ソラはしばらく彼を見ていた。

カエレンはゆっくりと座り、肘を膝に置いた。

「…今のは何だったんだ?」とソラが聞いた。

カエレンは静かに息を吐いた。

「アルドリオンは…変わりつつある」

ソラは待った。

「制度は…まだ機能している」とカエレンは続けた。「だが内部に…腐敗が広がっている」

「腐敗か」とソラが言った。

カエレンは一度うなずいた。

「しかしまだ安定している」と付け加えた。「法も秩序もまだ存在する」

「じゃあ、門番はなぜゆすり屋みたいに感じる?」

カエレンは彼を見た。

ソラは目をそらさずに言った。

「言葉はわからないが、目はごまかせない」

一拍。

カエレンの肩がわずかに緩んだ。

「権力だ」と言った。「中心が弱ると…端が最初に曲がる」

ソラはそれを噛みしめた。

イメージは理解できた。

手元を見つめた。

「理解しようとしている」と静かに言った。「でも全てが半分しか見えない気がする」

カエレンは黙った。

「そして君は説明されない」とソラは付け加えた。

怒りではなく――ただ張り詰めている。

「経験で学べと言ったが、盲目的に歩くのは経験ではない。ただ混乱だ」

言葉は二人の間に残った。

カエレンの表情が変わった。

防御的ではない。

重い。

「わかっている」と言った。

それはソラを驚かせた。

「わかっている」と彼は繰り返した。「だが、真実を早く伝えすぎると…潰してしまうことになる」

ソラは少ししかめた。

「俺、本当にそんなに脆いと思ってるのか?」

カエレンは慎重に彼を見た。

「いいえ」と言った。「君は…違う」

沈黙。

そして――

「冒険は好きか?」と突然カエレンが尋ねた。

ソラは瞬きをした。

質問が場違いに感じた。ほとんど不条理だ。

「…何?」

「地球にいたとき」とカエレンは静かに言った。「君は何か別のものを望んでいた。そうだろ?」

胸が少し締め付けられた。

ここで声に出して言ったわけではない。

「…ああ」と彼は認めた。

カエレンはじっと観察した。

「なら、道を信じろ」と言った。「不明瞭でも」

ソラは壁に寄りかかった。

地球では、誰も彼の望みを尋ねたことはなかった。

誰も、それを当然と思ったことはない。

しかしここでは――

カエレンは尋ねたのだ。

「…今のところは」とソラはゆっくり言った。「信じよう」

かすかにうなずいた。

守ってくれたから、そう付け加えたかった。

しかし何かがそれを止めた。

森の光景が頭に浮かぶ。

狼。

火。

門。

カエレンの声が静かに部屋に響く。

「最初に会った瞬間から、君は自分を守ってきた」

ソラは彼を見つめた。

そしてこの世界に来てから初めて――

安心すべきか。

それとも警告か。

[第6章終了]

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