皮肉なんて食べてしまいたい2
愛斗は全力ダッシュした。
「はぁ、はぁ、はぁ、よし、ただいま」
何事もなかったかのように言う。
「あら、おかえり。どうだった?ずっと心配してたんだよ。」
「あ、あーすごくよっかたよ!友達もできたけどやっぱりまだ慣れないかな。」
「そう、まぁその顔なら大丈夫そうね。」
ピンポーン
「ごめん出てちょうだい。」
「はい、上杉です。」
「あいとーやっぱりここだったか~」
「何でわかったの?」
「ん?表札に上杉って書いてあるのと、引っ越し業者のトラックがたくさんあるからな。元気ないな~学校にいるときめっちゃ元気やったやん。」
「初めての新しい学校緊張したんだ。」
「そうだよなもしなんかあったらすぐに言えよ。じゃあな。」
「うん」
―おかしい、愛斗の様子が。学校の頃とは全く違う。いくら緊張しても今日は今年度初めての学校だから授業も3時間目の途中で終わった。なのにどうして・・・
次の日
「いってきまーす。」
いつもの時間通りに登校する。
「おはよぅ。」
恐れてたことが起きた。誰もが無視する。
そんな中月城が教室を見つめる。
「・・・」
「来たよ」
とひそひそと話すする。
「ねえねえあ、触ってしまった!汚な!」
堂々と言うやつがいる。棚橋寿太郎だ。
「グッ」
開は拳を握る。
この時まだ愛斗は避けられている理由が分かっていない。
放課後
「愛斗今日放課後空いてるか?」
愛斗が避けられていると知らないふりをして話す。
「うん」
「また元気ないな~まぁ、明日から土日休みだから遊んだ後ゆっくりしろよ。」
「ありがとう、何時集合?」
「うーんまだ道分からないと思うから13時にお前ん家行くわ。」
「OK」
13時
13時ちょうどにインターホンが鳴った。
「いらっしゃい、お母さんいないけど入って。」
「ああ、お邪魔するよ。」
「2階に行こう?」
「・・・」
「どした?」
「いや、なんでも。」
―あれは仏壇?
「ちょっとトイレ行ってくるわー」
「ごめん俺も引っ越したばっかであんま位置分かんないから探してて(汗)」
開は気になった仏壇を見に行くとそこには1人の少女の写真と一緒にあった。
―目が愛斗にそっくりだなぁ。
2階に行き部屋に戻った。
開はさり気なく聞いた。
「愛斗兄弟いんの?」
「いないよ」
開は一瞬びくっとしたがそんな様子は見せないように努力した。
「そうか」
ここで愛斗は気になっていたことを伝える。
「あのさ、昨日から気になったんだけど僕普通に過ごしていて最初はクラスのみんな笑顔でしゃべってくれたのに急に無視して喋ってくれないんだ僕何かしたのかな~?」
「ねぇ、どうしてだと思う?」
「・・・」
少し重い空気が流れる。
「覚悟して聞いてくれ。」 続く