きよし、三人の奴隷を手に入れる
【前回までのあらすじ】
主人公の清は、水洗便所に流されて絶命。死んだ爺ちゃん(うんこ神)のおかげで剣と魔法の世界に転生した。清はパンダ獣人のパンパンと依頼をこなす中、自分が「うんこがたまるほど強くなる、かつ、うんこの性質を追加能力にする」ということを知る。次の依頼の最中、野球帽の少女エーリカとオネエ熟練戦士ルアーナとパーティを組むことになった清とパンパン。彼らは冒険者武闘大会『ギルドバトル』に参加する。無事に予選を通過した清たちは、ついに本戦を迎え、一回戦の強敵マックスに死闘の末勝利した。次の相手は第四シード、さらなる強敵を前に清は卑怯作戦を計ずるが、なんとそれはおしっこを我慢させ、マタタビで催淫させる作戦だった。
「はぁッ……!」
鋭い気合いと共にガオンは大地を蹴る。おしっこを我慢しているというのに、大した動きだ。なるほど優秀な戦士である。しかし、優秀な戦士たるその息遣い、それがお前の命取り! 俺の周囲は、気化したマタタビの蒸気の成分を内包するッ!
「――! ……はにゃん」
俺に近づき、大斧を振り下そうとしたとき、彼女は大きく目を見開いた。何が起こったのかを理解する間もなく、全身から力が抜け、情けない声を上げてその場にへたり込む。行き場を失った大斧は低い金属音を立てて闘技場の地面に転がる。獲物を失った彼女は、太ももをぷるぷるさせ、とろけた目をして口元を抑えた。
「「ガオン様!」」
それを見たニャオンとワオンは驚き、その場に硬直する。当然だろう、信頼するリーダーがギフトを使う間もなく地に伏したのだから。
そう、これはすべて俺の想定通りッッ!
俺はほくそ笑む。無力化完了なのであるッ。
ガオンの異変に、心配そうな表情でニャオンは慌てて駆け寄ってくる。
「はにゃーーーん♡」
しかし、彼女もまた、俺から流れた蒸気を吸ったことで、ハート目になりそのままへたり込んでしまう。
「気持ちいいにゃぁ♡ ああ、出ちゃう。あああっ、出ちゃうにゃ……」
「はぁぁぁぁ……にゃ……」
そしてそのまま、ちょろちょろちょろと、彼女の足元にほくほくで黄金色の水たまりができていく。性的快楽と、放尿の気持ちよさがごちゃまぜになったニャオンは、大観衆の目の前だというのに、恍惚として勝手にうっとりした表情をしている。
「わわわ! ニャオン! どうしただワン!」
突然の事態にワオンは目を白黒させている。彼女はニャオンに駆け寄るがちょっとやそっとで恍惚の渦から彼女を解放することはできないだろうなぁ!
『この一瞬で何が起きたというのだぁぁぁ! ガオン選手、ニャオン選手、これはダウン? なのか?』
俺はガオンの横にしゃがみ込み、様子を伺う。ついでに残りのマタタビ液も彼女に振りかけておく。
「きもちぃ。きもちぃよぅ。……はぁ、はぁ、はぁ。でも切ないよぅ。お腹のここ、切ないの!」
ガオンは息を荒くして、切なそうに頬を染め彼女の下腹部を指さす。……ロリのニャオンが言っててもそうでもなかったけど、ガオンがいってるとかなりエッチだ。
俺の中の緊急おちんちん警報が、ビンビンビンビン鳴り響いてる。これはマグニチンド八、チン度七くらい確実にあるわね。
「そこにリンパの流れが集中していますからね。棒を使ってほぐさなければ命があぶな――あいたっ!」
後ろから飛んできたタケノコが頭に直撃する。エロ整体師みたいな発言をしながら、こっそりおっぱいくらいなら触れるかと思ったけどだめだったか。振り返るとエーリカたんがジト目こっちを見てる。ひー、こわいこわい。
しかしガオンへの効き目はてきめんで、俺がえっちな手ほどきをすることなどなくても、勝手に一人で盛り上がっていく。腰をくねくねさせ、だらしなく緩んだ口角からよだれが垂れ落ち、切なそうに自分の親指を口にくわえる。
「あっ……ダメッ。ぞくぞく来ちゃう。来ちゃうよぉ。こんなの……しゅごい。あああ! ダメッ! しゅごいの来ちゃう! ああああああっ!」
スタイルのいい体を縮こまらせ、何か迫りくる大きな波に耐えるように目をつむる。波っていうと、兄貴は快楽の波も操れるんだろうか。今度会ったら聞いてみよう。
「来るッ! 来ちゃう! 来たッ! くぅぅぅぅッッ!」
ちょろちょろちょろ、清らかな森の小川を連想するようなささやかな水音が闘技場に響く。ほとんどすべての観客が、御手洗流卑怯戦術の凄さ(?)に言葉を失っている。
「はぁぁぁぁぁ……きもちぃ……きもちぃよぉ……」
ガオンは完全にトロ顔で完全に昇天し、放心している。彼女の足元の黄金湖はほかほかと温かい蒸気をあげて、俺からしたら少し匂う。うんこの能力の奴が何言ってんだって話だけど。
奴隷契約にだって、同意は必要だ。パンパンとエーリに聞こえないように彼女に耳元で俺は囁く。
「この快楽、忘れられるか?」
「で、できましぇぇん」
「ニャオンにも、もっとしゅごいのくださぁい!」
完全にアヘアヘ状態になった二人は、すでにマタタビの性的快楽の虜だ。猫催淫の計が見事に功を奏している。俺が近づくだけで鼻翼をぴくぴくと動かし、頬を薄紅色に染めて恍惚な表情を浮かべる。
「ガオン様とニャオンに何をしたワン! がるるるるる!」
ちっちゃいワンコロが威嚇してくるが、こいつ一匹で何かできるわけでもない。トロピカルばんびーずの強みは、ガオンを軸とした相互作用型のギフトであって、サポートの一人が残っていたところでどうということはない。
「うっせえぞワンコロ」
「きさまぁぁぁぁ!ぜったいにゆるさないワン!」
涙目でワオンが短刀で俺に襲い掛かってくるが、正直遅い。上体を引いて斜め斬りを躱すと、足を引っかけて転ばせる。怒りで前が見えていないワオンは盛大に転がり、砂まみれになる。
「ぅぐっ! ぐひっ! ガオン様とニャオンは……ワオンがぁ! ワオンが守るワン……」
体を擦りむいてぼろぼろのワオンは、それでも俺の方を泣き顔で睨みつける。
「これって完全に清が悪役のやつだクマ」
「なんかあたし可哀想になってきた」
「……それなら、お前らワオンの相手してくれや」
「えー」
パンパンとエーリカたんが精神的に、むしろワオンの味方になっている。お前ら楽に勝てたんだからいいじゃんかよお! 俺にばっかり汚れ役引き受けさせてよう!
俺は、ガオンとニャオンに向き直り、その正面にしゃがむ。奴隷化して初めてミッションコンプリートなのだ。出来る限り紳士な笑顔を浮かべて彼女らに語り掛ける。
「もし、君たちが俺の言うことを聞くなら、今後もこういう気持ちいいことしてあげるよ」
「聞きますぅ。なんでも言うこと聞きますぅ……」
「はぁん。ニャオンはペットになるニャン」
「ガオン様! ニャオン! 気を確かに! こんなやつらの言うこと聞いちゃダメワン!」
ワオンが俺のインフォームドコンセントを妨害しようと立ち上がるが、パンパンがその首根っこをつかんで拘束する。
「ごめんね。ちょっと大人しくしていてほしいクマ」
「くそ! くそくそくそ! ガオン様ぁ! うわああああああああん!」
泣きべそかいて大暴れするワオンの叫びもむなしく、俺はカバンから銀の首輪を取り出し、ガオンとニャオンの首に装着する。使い方は事前に執事の二人から聞いていた。カチャリと音がするまで首輪に俺の魔力を流し込むらしい。俺は自分の指先に魔力を集めると、鍵穴のあたりに優しく触れる。
『御手洗選手! 戦意喪失したガオン選手とニャオン選手の首に何か輪っかをつけています。あれは、どこかで見覚えが……。そうです奴隷契約の首輪です! 対戦相手を強制的に奴隷にするなど前代未聞です!』
すると、カチャリと音がして説明通り施錠された。これで二人は晴れて俺の奴隷となったようだ。二人は俺の衣服から立ち上るマタタビ成分に熱中して、両腕に絡みついてくる。うひひ、おっぱいが二の腕にがっつりあたってえっちだw
「さぁ、ガオン。一人だけ仲間外れのワオンが可哀想だから、彼女にも奴隷になるようにこの首輪をつけてあげて」
「はぁい♡」
俺はガオンに首輪を渡すと、彼女を拘束されたワオンの方へと差し向ける。銀色の首輪を持ったガオンは、恍惚とした表情でワオンの頬を撫でると、その首に優しく首輪をはめる。
「ガオン様ぁ、なんでこんなことにぃぃぃ! うええええええええん!」
「ワオンも一緒になるんだよ♡」
そう、これもパオンからの情報。ワオンとニャオンはガオンの命令にはぜったい逆らわない。瞳の光を完全に失ったワオンは反抗せずに首輪を受け入れる。俺は彼女に歩み寄ると、指先に魔力をこめて彼女の首輪もロックする。
「ちょっと清、奴隷ってどういうことクマ?」
ワオンをつるし上げているパンパンは俺を睨みつける。
「あとで説明するから」
「ぜったいクマよ」
「きよしはすーぐえっちな方向に行くから、油断なんないよなー」
『なんとこれで、トロピカルばんびーずの四人のうち三人が御手洗選手の奴隷となってしまいました。強制的な奴隷契約は認められていませんが、これは本人の同意ととっていいのでしょうか?』
『今のところ、反抗等はありませんからそういうことになるでしょうね』
『残ったパオン選手この状況をどう打開するのでしょうか!』
実況はのんきなことを言っているが、試合はすでに終わっている。俺の残りの仕事はあと一つだ。少し離れたところでこっそりしているパオンを解放してやる。
「ガオン。パオンの首輪をとってやれ」
「はい♡」
快楽の奴隷と化したガオンは驚くほど従順だ。屋敷に帰った後もこの調子でべたべたと引っ付かれたら、俺の理性がやばい。っていうか、俺の奴隷なんだし、いちいち我慢する必要もないのでは? うひっひ! 夜が楽しみになっちゃったなあ!
ガオンはパオンの方にゆっくりと歩いていき、彼の首にはまった首輪に魔力を通す。すると首輪は蒼く発光し、半分に割れるとカランと音を立て地面に転がった。パオンは何か複雑そうな表情をして立ち尽くしている。
「おい、パオン。お前の負けでいいよな?」
「……」
「おい、何とか言えよ」
「……ひひっ!」
顔を伏せたパオンは、不気味に笑う。彼の背後から紫色の大きな魔力が立ち上り、背中から生える悪魔の翼の如く横に広がる。突然の展開の連続に観客も不穏にどよめく。
こんなの打ち合わせになかったぞパオン!
「ヒーーーッ、ヒッヒッヒッヒッヒッヒヒ! 愉快! 愉快だ! 愉快だぜ!」
「!?」
「ありがとよぉ! 御手洗清ッ! 帝都を出て早十二年ッ! 」
パオンは両足で飛び上がる。紫の翼はさらに大きく広がり羽ばたき、彼の体を空中で支える。今までに見たことがないほど邪悪な感じがする魔力、これは何なのだ!? 彼の表情も別人のようだった。さっきまでの冴えない男といった印象はなくなり、さながら悪魔参謀といった顔つきだ。
「しくじって奴隷になってしまったりしたが、これでまた、アヌヌヌ帝国初代肛帝ザヌス・イレネバ様のために肛具を集められるッ!」
「聞け、トト王国の無知蒙昧の民たちよッ! じきに王国は戦火に包まれ! アヌヌヌ帝国に頭を垂れることとなるのである!」
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