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花言葉ものがたりより「カーネーション」

 一人にしないで。

 四角い画面の中で、女が一粒の涙を流す。


 ◇


 さすが女優だわ、母さん。

 一人にしないで、なんて。

 笑っちゃうわね。私はいつも一人だった。


 私はおばあちゃんに育てられたと思ってるし、あなたには母親としての役目なんて、端から期待していなかったわ。

 だからといって、別に親子の仲が悪かったわけじゃない。

 親子で一緒に腕を組んで、おすすめのショップでお買い物をするなんていうバラエティ番組にだって、出たことあったわよね。

 私のお誕生日には必ず素敵なレストランとプレゼントが用意されていたし、私だってそう。母の日には、毎年欠かさずカーネーションを贈った。

 いろいろなカーネーションを贈ったわね。黄色にオレンジ、紫だったり、斑入りのものなんかもあったわ。


 でもね、一つだけ送ったことのない色があるの。


 赤いカーネーション。

 ――母への愛。

 

 あなたは気がついていたかしら?

 

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― 新着の感想 ―
[一言] ちょっと意外な結末でしたね。 こういうのもたまには悪くないですねー
[一言] 繊細な主人公だから出来る、ささやかな意趣返し。さて、この母親は、気が付かないかもですね。単に鈍感かもしれないし、”娘がくれた花は特別”と、色どころか種類も気にしない人の可能性もありですね。 …
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