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第1章 11・巨大蟻(アント)の国

第1章 11・巨大蟻アントの国


 【ご報告が遅れました。ご主人様のただ今の分析について報告いたします】


 車から降りた景色は一変していました。


 トリミング王国の暗く狭い地下下水道地帯から、様々な植物が絡み合った密林地帯に様変さまがわりです。

 日はすでに沈んでいて、密林が月に照らされています。


 【ホーリー様の人間LVが35まで上がっております】


 巨大蟻アントはここから穴を掘り進めてトリミング王国の地下まで道を作ったのでしょう。どうやら蟻の巣から直接掘り進めてきたわけではなさそうです。


 【生命力6 体力7 攻撃力11 防御力12 速さ7 知力10 魔力0 特殊能力はありません 援護のスキルがLV5 虐殺のスキルがLV15とそれぞれ上がっております。なお新しく軍の統率のスキルを身につけました。LV3です。巨大蟻アント狩人ハンターの称号を得ました。狩人ハンターの中で会話できる相手が380%増加しております。トリミング王国との友好度が15、黒風党ブラームとの友好度が10と外交交渉の数値が大きく伸びております】


 周囲に巨大蟻アントの気配がないか全員が辺りをうかがいます。

 

 鳥の鳴き声はおろか、虫のひとつ聞こえてはきません。


 恐ろしいほどの静寂に包まれた世界です。


 【巨大蟻アント一万匹を倒したことと、ここまで王国の人間、黒風党ブラームの一味を先導してきた成果です】


 (マリエッタ、そんなこと今はどうでもいいよ。それより蟻の巣はどこにあるんだい?)


 【地図マップをご確認ください。この先、500mの地点です。よく御覧になってください。ここからでも見えるはずです】


 (え?500m先の蟻の巣がここから見えるの?この暗さで?方角はこっちであってるよな……山しか見えないけど)


 【そうです。その山が蟻塚です】


 (あ、蟻塚……ちなみにいろいろな方角に同じような山が見えるけど……)


 【すべて蟻塚です。巨大蟻アントの国は300の部族に分かれているのです。つまり300の蟻塚があります。今回、トリミング王国の地下に襲撃してきたのは、その中でも10本の指に入るほどの勢力をもったガミジン族です。特にシャナム国と有効な関係にありました】


 (ということは、300の蟻塚全部を攻める必要はないってことだよね?)


 【はい。巨大蟻アントの国の中でもギミリスト連合国に攻め込むことに反対している部族は多くいます。今回の襲撃はガミジン族の独断専行と考えるべきでしょう】


 (そうなんだ……じゃあ、ガミジン族の蟻塚だけを攻めればいいわけだ)


 【ケリー様奪還のためには必要です。ただ……】


 (ただ?ただ何だい?)


 【ガミジン族の蟻塚が襲撃されたということになれば、他の部族も黙ってはいません。300の部族が一斉にトリミング王国に襲い掛かることになる可能性もあります。その数約一億匹です】


 (い、一億……)


 【しかも事はそれで収まらず、巨大昆虫ムシの国とギミリスト連合国、つまり人類全体の戦争まで発展することでしょう。百年かけて築いてきた和平関係が崩壊するのです】


 (なんか、またスケールの大きな話になってきたね。どうすればいいのかな?)


 【一番は、やはり核兵器の使用でしょうか。巨大蟻アントの国だけでなく、この際一気に巨大昆虫ムシの国全体を滅ぼすのです。面積としてはこの世界の約三分の一を焼き尽くすことになりますが】


 (どうしてそう過激な発想になるの。だいたい世界の三分の一を核攻撃して、放射能汚染はどうなるわけ?)


 【この世界の99%は汚染されます。が、残り1%の面積で人類は生き残ることが可能です。生活資源のことを考えると一万人までに限定されることになりますが】


 (はい、却下)


 ブツブツと独り言を言っていて、まったく動こうとしないホーリーに痺れをきらして、ウィン姫が愛犬のナターシャを連れて勝手に進んでいきました。


 「ちょ、ちょっと待って」


 しかもウィン姫が進んでいく方向は、目的の蟻塚とはまったく別方角です。慌ててホーリーが追いかけます。


 「もたもたしているとケリーの命にかかわる。貴様が道案内できぬのなら、私がしよう!」

力強くウィン姫が言い放ちました。


 「わかったよ。道案内するから、勝手な行動は慎んで。余計な巨大蟻アントの部族まで敵に回すことになっちゃうよ」


 「ならばさっさとしろ。私は優柔不断な男は好かぬ。そんなことでは私の夫は務まらぬぞ」

「……いや……そうですね、わかりました。とりあえず犬を静かにしてもらえますか」


 ウィン姫がご機嫌斜めなので、ナターシャも気がたっていて吠え続けています。


 この国に巨大昆虫ムシ以外の存在が侵入したことがバレバレです。


 「ナターシャは鼻が利く。すぐ近くに巨大蟻アントがいるようだ。よし、ナターシャいくぞ!!」

そう叫ぶやいなやウィン姫とナターシャが駆け出します。王国軍将校のラムサスも呆れ顔でその後を追いました。


 ホーリーは茫然とその後ろ姿を見つめているのでした。



 【……ホーリー様、軍の統率のスキルのLVが1に下がりました】


 ホーリーは何も答えませんでした。


明日も午前3時にお会いしましょう!!!

お話はどうですか?面白いですかね?自分的には楽しんで書いてます!!!

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