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エローラの剣 in the Elves planet  作者: 山口 博季
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第零話

  西暦2087年。地球上の科学は飛躍的に進歩していた。以前から環境問題は問題視されていたのだが、中でも温暖化、化学物質による酸性雨やスモッグ等の環境汚染は、浄化技術の発達により既に解消されていた。戦争は既になくなり、その言葉すら死語となった。国々は何国かで連帯してEU─ヨーロッパ連合の様な共同体(コミュニティ)を作り上げ、互いに技術、人民、資金を援助し合っていた。

そして技術は、暗黒の大海原、宇宙へも繰り出される───。


 B惑星。人類が何世紀も前より夢見てきた『地球外生命体との交信』を初めて成し遂げた惑星である。そして、なんと奇跡的なことであろうか…B惑星の住人は並々ならぬ非常に高度な知能を有していたのだ。

 意思疎通の方法について苦悶していた学者達はこの報告に狂喜乱舞し、すぐさま開発を進めていた宇宙船でB惑星へ大使を派遣した。そして遂に、宇宙間の交易条約を締結したのである。


  B惑星は地球から700光年の彼方にあるとされ、『従来の方法』では時間がかかり過ぎる渡航となり、人間では不可能とされていた。

しかし、『複素数ベクトルによる2地点間の瞬間的空間移動』(いわゆるワープである) が実証された為、本来ならば光の早さで700年かかる筈が、をものの数週間で移動が可能であった。

 しかしここで問題が1つ存在した。それは…

 

 未開なのである。


 このB惑星、住人が高度な知能を有すると言うからに、文明も見事に発展しているだろうと学者達は踏んでいた。

 しかし。

 ものの見事に未開状態、なのだ。

 どれくらい未開状態なのかと言うと、メソポタミアとかインダスとか黄河とかいう、謎の銅像や壁画や地上絵なんかが存在した古代文明の頃並なのだ(その有様はご想像にお任せするが大抵の人は同じようなイメージをするだろう)。


そこで地球人は、未開のB惑星を発展させるべく、技術を援助した。その甲斐あってか、わずか150年足らずで、B惑星は20世紀末の地球の様相にまでなった。

そのまた逆も然り、住人の97%が妖精(エルフ)であるB惑星からは魔法技術が提供された。そして中でも、特に魔法エネルギー学や錬金術は地球上で瞬く間に普及した。


そして交易が始まって早200年───西暦2287年。

科学と魔法との混在する世界。

地球とB惑星。

この二つの世界の命運を懸けて暗黒の大海原をひた走る一人の少年の物語が今、

幕を開けようとしていた。



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