↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昔取ったきねづかで…と言いながら無双する定食屋のおっさん、実は伝説のダンジョン攻略者  作者: 九頭七尾


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/127

第71話 私が保証いたしましょう

 探索者チーム・メルシーズは、某有名私立大学のダンジョンサークル部で出会った面々たちで構成されているという。


「サブリーダーの二宮アンナです。あのニシダさんと一緒に探索ができるなんて感激です」

「俺は三好和樹! Sランカーの皆さんの足を引っ張らないよう頑張るぜ!」

「ど、どうも……四谷幸助、です……人見知りです……」

「うちは五条皐月だよっ。よろしくねっ」


 リーダーの一ノ瀬新之助に続いて、4人から軽く自己紹介される。

 そして全10人で構成される救援チームで、最後の一人は天童奈々と同世代くらいの女性だった。


「皆さん、よろしくお願いします。わたくしは迷宮管理庁所属の探索者で、飯島かおりと言います。普段からこうした救援業務を担当していますが、さすがにクラス9ダンジョンとなるとほぼ未経験でして。皆さんのお力が本当に頼りです」


 基本的にダンジョン探索は自己責任で、仮に行方不明になったり怪我を負って脱出が困難になったりしても、誰かが救助してくれる可能性は低い。

 探索者側もそれを了承したうえでダンジョンに潜っているのだ。


 とはいえ、迷宮管理庁が今回のような救援チームを結成するケースがないわけではなかった。

 そのために必要なのは……相応のお金だ。


 門山碧は国内トップクラスの探索者で、自ら立ち上げた探索者事務所があるそうなので、恐らくそこから大金が支払われたのだろう。

 ちなみにこうした救援を専門としている企業もあったりするのだが、やはり一企業が今回のようにSランク探索者を何人も動員するのは不可能だ。


 それから彼女は具体的な状況を説明してくれる。


「Sランク探索者の門山碧氏が率いるチームは、全部で8人。門山碧氏以外の7人も、全員がAランク探索者という非常に強力なチームでして、実は過去に二度この新宿歌舞伎町ダンジョンを攻略した経験もあるほどです」


 門山碧のチームは、新宿歌舞伎町ダンジョンの他にも、国内外の高難度ダンジョンを幾つも攻略しているという。


「門山氏はとても慎重な方でして、常に地上の管理チームと連絡を取り合っておられたそうです」


 探索の様子をドローンで撮影し、リアルタイムで地上チームが確認しながら指示を送っていたそうだ。


「すごいな……今の時代はそんなことも可能なのか……」


 俺の大学生時代にはあり得なかった話である。


「お陰で行方不明になる直前までの映像が残ってはいるのですが……それによると、突然、想定外の数の魔物に襲われたようでして……。トラップか何かで魔物を呼び寄せてしまったのか、あるいは……」


 その直後にドローンを破壊されてしまい、映像が途切れたという。

 さらに他にもいくつか連絡手段を持っていたというが、そのどれも音信不通になってしまったらしい。


「それが地下44階。ほぼ最下階のことだったようです」


 つまりは今回、最低でも地下44階までは潜る予定だった。


「地下44階か……転移トラップを駆使していけば4、5時間か……だがあの広いフロアから人を捜索するとなると相当な時間がかかるが……なんとか今日一日で終わらせられれば……」

「どう考えても一日では難しいかと……」


 俺がブツブツ呟いていると、飯島氏が少し呆れたように指摘してくる。


「ともかく時間が惜しい。急いで出発しよう。……行方不明の探索者たちのことも心配だしな」

「か、畏まりました。残りは進みながらお話させていただきましょう。なお、必要な物資についてはご心配なく。わたくし収納系のスキル持ちでして、この人数で一年間ダンジョンに潜り続けても不足しないほどの物資を保管しておりますので」


 一年分の物資か。

 さすがは救援の専門探索者として、管理庁に直接雇用されている探索者だ。


「ただ念のため、こちらの亜空間バッグを西田様にお預けしておきますね。当然わたくしの身に何かある場合もありますので」

「俺で良いのか?」

「この中で最も生存確率の高い探索者であると、迷宮管理庁が認めておりますので」

「ええ、長官の私が保証いたしましょう」


 そうして俺たちは、管理庁長官である長尾氏に見送られながら新宿歌舞伎町ダンジョンの内部へ。

 俺にとっては十数年ぶりの探索だ。


 ダンジョンに入ると、飯島氏が数機のドローンを飛ばす。

 何かイレギュラーな事態がダンジョンで起こっている可能性もあり、迷宮管理庁が救援チームの様子を確かめられるようにするためだ。


「スピーカーも付いている最新式です。地上と音声でやり取りができるんですよ。……聞こえますかー」

『はい、聞こえております。皆様、ご武運を。そして所長の門山をはじめとする弊所の探索者たちのことを、どうかお願いいたします。我々としては彼らがそう簡単にやられるとは思っておりません。必ずダンジョンのどこかで生き抜いていると確信しております』

「あ、門山氏の事務所の人なのか」

『はい。迷宮管理庁に全面協力しております』


 門山碧パーティをサポートする地上チームとして、過去にこのダンジョンを攻略した経験があるため、各階層の様相や魔物について熟知しているという。

 それは非常に心強い。


「俺は久しぶり過ぎてあんまり覚えてないからな……」


 もちろん実際に探索を始めてみれば色々と思い出すかもしれないが。


少しでも面白いと思っていただけたら、↓の☆で評価してもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

外れ勇者1巻
4月24日発売!!!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。