表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【12/19書籍発売】竜王陛下の運命になれなかった私が、魔国で愛されお世話係に!? 聖花を癒やす弦歌の乙女(旧:運命は、手に入れられなかったけれど)  作者: 夕立悠理
運命の相手編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/75

一面の

 声が、する。

 その声に、導かれるように、目を開けた。

 目を開けた先にあったのは、黒い世界で。


 でも、完全な闇じゃない。


 遠くにぼんやり、光が見えた。


「……ずっと」


 ずっと?


 見知らぬ声。でも、不思議と怖いとは思わない。


「ずっと、どうしたの?」

 私は光に向かって歩き出しながら、声に尋ねた。


「ずっと、ずっと。……会いた、かった」

 その言葉通り、待ち焦がれている声。


「……誰に?」

 尋ねながらも、足は、止めない。


「……あなたに」


 私に?

 私を、そんなに望んでくれる人なんて、いたかしら。

 でも、このまま進めば、わかる気がする。


「ずっと、……会いたかったの」

「……ありがとう?」


 会いたかったとこれほど言われて悪い気はしない。とりあえず、お礼を言いつつ、歩みを進める。


「……待ってたの。信じて、待ってた」


 まるで、子供みたいに純粋な、その言葉に、なぜだか胸が痛くなる。


「あなたなら、来てくれるって。……待ってたの」

「もうすぐ、つくわ」


 私は、だんだんと駆け足になりながら、光に向かって突き進む。


 予感が、していた。

 この先に、あるのはきっと……。


「待ってたの、ラファリア」


 真っ白に輝く光。

 その光を抜けた先には、一面の——。


「……あぁ」


 その美しさとかけがえのなさに、思わず、崩れ落ちかけたとき。



「……様!!!!! ラファリア様!!!!!」

「!?!?!?」



 意識が急に浮上する。


「……っは」


 目を開けると、心配そうな顔が目の前にあった。


「……ユグ?」

「……はい、ラファリア様」


 ユグは、私の頬に触れた。


「……良かった。お返事がなかったので、勝手ながら、浴室に入らせていただきました」

「……あ」


 そうだ、私は、今まで何をしていたのだったかしら。


 なんだか、今日は色々あって、疲れて、それで、お風呂に入っていたのよね。



 段々と、意識がはっきりしてくる。



「……眠られていたようですが、大丈夫ですか?」

「……はい。心配をかけてごめんなさい。疲れていたようです」


 温かかったはずのお湯は、少し冷たくなっていた。


 ……良かった。

 ユグが起こしに来てくれなかったら、風邪を引いてしまっていたわ。


「ラファリア様」


 ユグはまだ心配そうに私を見つめている。


「……今日は、早めに寝ることにします。起こしてくれて、ありがとう」


 微笑んで見せると、ようやく、ユグも息を吐き出した。


「いいえ、お風呂から上がられますか?」

「……はい。そうすることにします」


 ユグに手伝ってもらいながら、浴槽から出て、水分を拭き取り、服を着る。


 髪を乾かしてもらいながら、私は先ほどの夢を思い出していた。

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます!

もしよろしければ、ブックマークや☆評価をいただけますと、今後の励みになります!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

いつもおよみくださり、ありがとうございます!本作が書籍化されます!
書籍のリンクです
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ