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第二問
座席の、数・・・?
その言葉に固まる表情を、彼女はニタリと笑いながら眺めている。
「もちろん、君もわかっているよねぇ?」
その言葉で思い浮かべるのは、教室に入った時の自分の心象の悪さと
彼女の笑いと同じような笑みを浮かべるクラスメイトや、
気まずそうな人、関係ないと別の話をする人、人、ひと・・・・。
チクタク、と針が時間を告げる中で、自分は声にならない悲鳴をあげた。
「これ、初歩的な問題なはずなんだけどなぁー?」
ニタリ、と彼女は笑みを崩さずそういった。
「・・・どういうことなんだ、これは」
絞り出すようにいうと、彼女は笑い転げ始めた。
「どういうことぁ?そういうこと、だよ?」
さあ、答えてぇ?という声に、自分は渋々ながら答えた。
「29」
クククッと、彼女の笑いが深くなった気がした。
「せいかぁい!」