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第一問
見間違えだったのだろうか。
ニタニタとした笑みを浮かべた彼女が焦るような気がしたなんて。
「まずは少し慣らしてから、本題に行こうかなぁ?」
その言葉から、急に照明が落とされ暗くなる。
目の前には「クイズ」と大きく書かれたスクリーンだけが光っている。
「問題だよ!コミュ障ってどういう意味?」
チクタクと、急なカウントダウンが始まって焦る。
回答例なんぞは与えてくれないらしい。
「じっ、自分みたいな人間のこと」
クククッと彼女は笑って「せいかぁい!」と大声で叫んだ。
パッと周囲が明るくなって、スクリーンにはまた「正解」という文字が踊っている。
一体、自分は何をやらされているんだろうか。
「じゃぁ、次の問題だよ?」
彼女の言葉に、ハッとなって身構える。
「君の教室の机は何個あるのかなぁ?」