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SHOWのはじまり
ここはどこだ。
いつもの通りに寝ていたはずなのに、気づけばネオンの光が眩しい場所にいた。
「ハロー!いらっしゃい?」
眩しいネオンと同じようなテンションで、彼女は笑いかけた。
黒い真っ直ぐな髪に、茶色の瞳。
瞳はなぜか瞳孔が「×」のように見えて、自分の目を擦るが変わらないようだ。
人間じゃない・・・?なんだ、夢なんじゃないか。
自分の声が聞こえたのか、彼女はケタケタと笑い始めた。
「夢だよぉ、当然でしょ!?」
ただし、と彼女はいう。
「クイズに答えられなければ、帰れないけどねぇ?」
ひんやりとした彼女の声に、夢であるにも関わらず汗が噴き出てくる。
一体、なんなんだ、ここは。
口から音を発していないにも関わらず、彼女はニタニタと笑ってこう答えた。
「コミュSHOW!の、いつものクイズ番組さぁ!君だけの、特別バージョンだよぉ?」