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噂話①

なんとお陰様で日間ジャンル別ランキングに載ることができました!ありがとうございます!!

これからもまたよろしくお願いします!!


ブックマーク、評価、感想ありがとうございます!

とっっっても嬉しいです!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーー



なかなか前に進まない………。

どうか気長にお付き合いください。


噂というものに関して、俺の主観による話になってしまうが、8割方現実とは違うもの・・・極端な話、嘘といっても過言ではなく、そしてそれはとても厄介なものであると…俺はそう認識している。

そもそも、『噂』というのは本来根も葉もないものであっても、それが人に伝わる度に色々な感情によって歪に形作られ、最終的には現実とは比べ物にならないほど大きな力を持ってしまう。

そしてそれを完全に否定する事は広めてしまうのと比べて、かなり難しい。そういう点において、俺は噂についてはかなり厄介なものだと思ってるわけだ。


例えばだが、現実っていうのは誰かに都合が良くても、また逆に悪くても相手に関係なくそれだけで成り立ってしまう。逆に噂っていうのは、その話をするひとりひとりに都合良く、尚且つ面白おかしくいくらでも改変して伝えていくことができる。

もちろん本来あるべき現実なんてものはそこにはもう跡形もなくなっても、だ。

だがそれ故に伝達スピードは想像以上に速いし、種類によっては、噂の人物ってのは悪意の塊をぶつけられる事なんてよくある話だ。


まあ、結局なにが言いたいかって言うと、()()()()()()()()()()()()は想像以上によろしくないだろうなって事だ。




















「……それで雪斗さん。噂話と言うのは具体的にはどういったものだったのでしょうか?」


2人からの説教も終わり俺の(自主的に行っていた)正座を解く許可が降り、一息ついた頃、俺の右隣に腰を下ろした璃帆があまり興味はないけれど、というあからさまな態度とともに噂の内容を聞いてきた。


彼女のこういった態度にも残念なことに慣れてしまっているので、俺も軽くそれを流しながら先ほどの女の子達から聞いた話を思い出しながら話していく。


「あーーと、だな……どうやらデート中、彼女を無視して頻繁に他の女の子と連絡を取り合ったり、あまつさえデートの約束をしていたりしていたらしい。

そんで最後の別れ際では、お前はもう飽きたから別れるわ。まあ体だけの関係でもいいなら今まで通り付き合ってもいいけど?と言われたと。

そんな風に言われて悲しくなって友達に泣きついたってのが事の始まりらしい」


段々と話していて不快になってきたせいか、俺は眉間に皺を寄せながら説明する。

リアも同じように不快に思ったのだろう。同じように眉間に皺を寄せて難しい表情をしている。


……ちなみにだが璃帆は話し始める前と変わらず涼しげな表情をしている。彼女としてはこの噂話自体に興味はないのだろう。

ただ今回の一連の事柄の元凶について理解はして(知っては)おきたいと思って尋ねたのだと思う。




・・・流石璃帆さん。そのブレなさ、マジぱねぇす。





「……そっか〜。やっぱりあたしが聞いた話とおんなじだね。」


難しい顔で考え込んでいたリアが口を開く。



「あれ?リアはこの話を知ってたのか?」


先程の廊下や噂という単語にたいしても特に何も反応を示さなかったからてっきり初耳だと思ったんだけど。




「…あはは〜。ちょっと友達との話の中でね?話が話だし、雪にゃんに言いづらくてね〜。

雪にゃん達が知らなかったのはきっとだけど、みんな雪にゃんと秋司くんは友だちなの知ってるでしょ?だから気を使って言わなかったんだと思うよ?りっちゃんは〜〜うーん・・・まありっちゃんだし、ね?」


難しい表情から一転、リアは言わなかった事に後ろめたさを感じるのか、少し気まずそうな表情に変化させた。


そして目の前で手を合わせウインクしながらごめんね、と謝ってきた。







・・・何この子めちゃくちゃあざといんですけど…!?

だが悔しいかな・・その姿が凄く可愛いと思ってしまう自分がいる。



「まあ、別に構わないさ。俺達に気を使ってくれてのことだろ?なら謝る事もないさ」


まあ確かに俺と秋司は仲がいいからな。リアにしてもクラスメイトにしても言いにくいかったんだろうとは簡単に想像できる。


まあそれはそれとして、俺は内心の動揺を悟られないよう、リアから少し顔を背けてそうフォローを入れた。多分耳が赤くなってるけど、これは不可抗力だから仕方ない。うん、仕方ないったら仕方ない!



「いたっ!?」


そんな誰に言い訳をしているか分からない俺に対してリアと逆に座っている璃帆が不満そうに俺の脇腹を攻撃した後、口を開いた。


それに(噂話)関しては私も特に問題はありませんが、リアさんの私に対する評価に関しては些か納得出来かねますね」


そう言いながらもその目線は話しかけたリアにではなく俺に向けられている。しかも向けられたその瞳には不満の色がしっかりと宿っているのだった。

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