スポットと反省と
ブックマーク、評価ありがとうございます!
今回も短くなって……これが通常かな?いやいや!そんな事ないはず!
この学園には物語などで割と有名な告白スポットなるものが存在している。ただ物語とは違いあまり人が来ない場所……などではなく中庭の中央に堂々と聳え立っているスギの木がその有名なスポットなのである。
何でも昔人気のあった有名人に告白し、成就したのがその木の下であり、それがこの話の元となっているらしかった。
ちなみについ先ほど俺が女生徒達を誘ったのもその木の近くに設置されているベンチであったのだが、先に言っておく。俺は決してその伝説に縋るような下心でそこに誘ったわけではないと!・・・だ、だってまだ名前も知らない仲だしそういうのはまだ少し早いだろ?
まあいつかは?好きな人にここで思いを伝えられたら、とは思うけどな。
……こほん。まあそれはさておき。何故突然そんな話をしていたかというと・・・。
「・・・にゃん?雪にゃん!!もう〜!聞いてるのかなー?」
「うわっ、……あ、うん聞いてるぞ。大丈夫。何も問題ない」
「・・・その割には驚いてたみたいだけど?」
突然、俺の顔の数センチ手前まで寄せたリアに、考え事をしていたとは言え初心な俺が驚きの声を上げてしまったのは仕方ないことかと…。そもそも絶世の、と言って何も差し支えない程の美少女に目と鼻の先の距離まで来られたら誰だって驚く。そう!だからこの反応は仕方ない事なのだ。
……まあそんな俺の心の中の言い訳はリアに伝わるはずもなく、そんな態度を取った俺に対してリアは不満と疑いの眼差しで俺を見ながら口を尖らせて俺に詰め寄ってきたのだが。
「あはは…」
俺はそれに苦笑いしか返せなかったのもこれまた当然の結果だったとここに記しておく。
そう。
皆さんも薄々お気づきであろうとは思うが、
何を隠そう今現在俺は、先ほど女生徒を誘った場所ーー告白すると恋が成就すると言われている木の前にあるベンチにて正座をさせられ、その俺の目の前で仁王立ちしている2人の少女にお叱りを受けているのだ。……いや、正座に関しては空気を読んだ俺が自主的にしているのだが。
・・・え?そこまでは予想していなかった?奇遇だな。俺もだ。
自主的とは言え、まさかこんな幸せなエピソードがある場所でこうなるなんてそれこそ全く想像していなかった。
……しかしおかしいな。今回はお咎めなし(そもそも何故怒られるのか?)だったはず。なのにどうして俺はこんなにも詰め寄られているのか??
「それは今回に関してです。常から懸念していたのですが、雪斗さんはうじむ……女性に対してかなり軽率な部分がありますので。この機会にしっかり改めて貰おうかと」
疑問に首を傾げる俺に璃帆はそれがさも当然だという風に答えたのだった。
…あれ?俺声に出してたっけ??
「雪斗さんの事でしたら姿を認識した段階で何を思案しているのか分かります」
……さ、さいですか。
しかし璃帆さんいい笑顔っすね。
「あ、あたしだってそれくらいわかるんだからね!」
そしてリア。何故そこで対抗してきたんだ。
良ければ更なる評価及びブックマークお願いします!