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連絡先交換

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ーーーーーーーーーーーーー


遅くなってすみません!


自己紹介で疲弊(主に俺が)した後、昼休みが終わってしまうということで早速昼食を取る事になった。


その間、会話は基本俺とリアで回して時々秋司が入るという感じだったのだが、途中から緊張が解れたのか相良さんも徐々に会話に加わりだした。

……え?璃帆??璃帆は隣で静かに昼ごはんを食べてるよ?彼女は基本食事中に会話はしないからこれがいつも通りといえばいつも通りです。


ある程度場が和やかな雰囲気で進んでいく中、相良さんが緊張と覚悟を決めたような顔でパッと勢いよく俺の方へ向き直ると改めてという感じで喋りかけてきた。



「…あ、あのあの!総堂くん。ひとつお願いがあるんですけど、いいですか!?」


「ん?大丈夫だけど…どうした??」


「あのですね…えっとですね。よければ総堂くんのLIMEを教えてほしいのです」


先程よりさらに緊張した面持ちでそう告げる横で彼女の幼馴染は少し驚いた顔をしていた…が、そちらはそれだけで特に問題はなさそうだ。問題なのは…






「それはどういったつもりでしょうか?……もしやと思いますが、先程の自己紹介の件、聞いていなかったのですか?」


「あはは〜、大丈夫?()()()()()()()()()冗談じゃ済まないよ〜?」


俺の左右2人が異常なほど噛み付いてきた。

璃帆は先程まで食事をしていたそのお箸を置き、表情を無くした顔で相良さんの言葉の真意を探り、

リアは笑顔といつもの軽い感じで喋っているが、喋っている内容がかなり物騒だ。


「2人ともちょっと落ち着こうよ?奈緒も大丈夫だよ。よしよし」


当然、2人からそんな圧を真正面から受けた相良さんは青い顔をして怯えてしまっているが、隣に座る秋司が彼女を気遣うように2人に声をかけた後、相良さんの不安を取り除く為、頭を撫でた。

相良さんはしばらくは顔が青褪めていたが、自分がされているその現状を理解したのか、ボンっという言葉が似合うくらいに顔が赤く染めていた。






……まじかよ。自然にそんな事が出来るって…すげーな。


当事者の筈がいつの間にか…というか最初から?蚊帳の外だった俺は、前に座る友人の行動に衝撃を受けるのだった。







こほん。


「……それでその浅見さんはどういった理由で?」


璃帆は自分達の世界に入ってしまった2人を引き戻すように咳払いした後、先程と同じ質問をした。


「……え、えとですね?今回の噂の事で色々と相談したいのです。もちろんお二人のも知りたいですし、グループを作って話し合いたいのですが、・・・や、やっぱり総堂君個人の連絡先を知っておくのも損はないと思うのです!」


覚悟を決めた相良さんは吃りながらではあるが、目には先程にはなかった強い光を宿しながら訴える。


3人が見つめ合う事暫く…(因みにだが俺がいいんじゃないか?と言った所、何故か黙っててと怒られてしまったので大人しく静観している。)


「話になりませんね」


璃帆は溜息を吐きながら首を振ると相良さんの言葉に否定の答えを示した。


それを聞き相良さんがビクッと揺れる。


「確かに雪斗さんの連絡先を知っていれば便利かもしれませんが、貴女が個人的に連絡する有用性及び必要性を感じません。ですのでこの議「仕方ないな〜。今回だけ、特別だよ?」ん……は?」


さらに追い討ちをかけ始めた璃帆の言葉を遮り、リアが相良さんの提案に了承をする。

その事に璃帆は驚きの表情となるがすぐにいつもの表情に戻りリアをキッと睨んだ後、標的をリアへと移す。


「……リアさん、どういったつもりでしょうか?」


「あはは〜、さっきは突然の事で思わずああ言っちゃったけど、奈緒ちゃんの気持ち知ってたら大丈夫かな?って」


「それはそうかもしれませんが、だからといって何もないとは言い切れ……『ブー』…?」








「・・・・・・はぁ。分かりました。交換を許可します」


璃帆は真っ向から反対していたが会話の途中に来たメッセージを暫く見た後、溜息を吐き意見を何故か先程の真逆へと変化させた。


「ほんとですか!?ありがとうございます!」


そのセリフに絶望的な顔をしていた相良さんの顔が反転し、嬉しそうな表情へと変わる。


「ただし!」


と、そこへリアが笑顔で人差し指を立てて諭すように言葉を紡ぐ。


「心配はないと思うけど、百分の一…ううん。千分の一の確率で邪な何かを持っちゃった場合は・・・奈緒ちゃん、分かってるよね?」


また表情が変わり、青い顔に舞い戻った相良さんは勢いよく首を縦に振る。


その様子に満足したのかそれならいいんだ〜。とリアは笑顔で告げた。


その後、連絡先を交換をし元の和やかな雰囲気で残りの昼休みを楽しんだ。









「ふぅ…」


もうすぐ昼休みが終わるということで解散し、俺は自分のクラスの自席へと着きながら、噂に結構なダメージを受けているみたいだったが、まだ笑える元気があるなら大丈夫だな、と今さっきまで共に食事をしていた友人の様子を思い浮かべ溜息を漏らした。







『ブーブーブー…』



そんな安堵とこれからの未来について考えを巡らせている最中、俺のスマホについ先程連絡先を交換した彼女から早速メッセージが来て、それよにって事態が思わぬ方向へと進んで行くなんて今の俺は想像もしていなかったのだった。

次回から少しずつ動きだします。







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