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徒然闇詩集  作者: 堕運
4/7

四枚目

『ゴミ箱』『夢喰い』『灯かり(あかり)』の三篇です。

  『ゴミ箱』



掃除をした後に、ゴミ箱の中を覗き込んだ。



要らないモノ要らないモノ…よく分からなかったけど、邪魔なモノ…


一寸前まで別々だったモノ達が今は纏めて

「ゴミ」と言われる。



ずーっと上から視線を感じた。


私はもう入っているのかな?

今はまだ入っていないかな?



ずーっと上から覗き込んでいる奴に聞いてみた。




「神様、私はゴミですか?」










  『夢喰い』



いつからなんだろう、


夢だけでは空腹は満たされないなんて事に気付いたのは。


そんな当たり前の事、まだ小さかった僕は分からなかったんだ。


いつからなんだろう、


夢だけでは大切な人を失う事になるって気付いたのは。


そんな当たり前の事、まだ愚かだった僕は見ないふりしてたんだ。



まだ小さくて愚かだった僕はそれでも夢だけ見ていた、

ただそんな僕の近くに居てくれた貴方は、何処に行ってしまったんだろう。






いつからなんだろう、



僕もあの時の貴方みたいに、夢を見ている人の隣でずっと夢を喰いつづける生き物になってしまったのは。










  『灯かり』



窓から見下ろし探してしまう。


部屋の明かりは消したまま。



来る筈無いのに探してしまう。


明かりを消しても灯らない。




部屋の窓からは、暗かった夜道がまだ見えるけど。


今はもうそこも、すっかり明るくなってしまって…



こんなに明るくなってたら、


もし、

貴方が帰って来ても…


貴方の吸ってる煙草の灯が見えないじゃないか…なんて。



もう二度と

貴方が通る事など無い道を眺める。



真っ暗な部屋で煙草の灯かりを燈しながら、私は窓を閉めたんだ。




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