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刀〈katana〉

かたな

刀身一メートルほどの片刃の曲刀。日本古来の製法で作られるものを日本刀と呼ぶ。

時代や目的により、サイズや形状が違う場合も少なくない。

切っ先だけ両刃のものや反りがないものも存在する。


 銀線が走る。刀身を納める鞘から、目標に向かい最速を持って走る。

 居合い術。数多の日本刀のわざのなでもか最速とうたわれる技の一つ。実戦的でないとされる場合も多いこの技だが、極論すれば「如何いかに速く抜き打ちで目標を切り裂くか」を極めた技術だ。使いどころを選ぶのは事実、だが弱かろうわけがない。


 飛来するつぶてはじき、正眼の構えをとる。

 手に持つは、一メートル足らずの刀身を持つ片刃の曲刀、日本刀と言われる分類の武器。優美とさいえる輝きを放ち、切れ味においては他の追随をゆるさぬとされる芸術品とさえ言われる近接武器だ。


 戦場においては、心もとない武器ではあるが、護身に持つには優秀だ。

 刀にも幾つもの種類が存在するのだが、基本的構造には差はない。刀身の厚さと長さが違う。短いものは、護身のために携帯され、厚く長いものは戦場の装備とされる。

 だが刀は刀であるため、戦場ではメインの武器にはなりえない。使い手の腕前と場所を考慮しないのであれば優秀な武器とは、『長射程』『高威力』『的中率』の要素からなる。

 刀では鎧越しにダメージを与えづらく、攻撃が届く範囲も高が知れてしまうのである。故に刀は、戦場では予備の武器の範囲をでることはない。飛び道具を考えないとしても、槍などの長柄ながえの武器には敵わないからである。


 だがあくまでそれは戦場での話しだ。常時、鎧を着込むなどはありえない。また常に槍などの長柄を、振り回せるだけの空間があるわけでもない。弓矢などの飛び道具にしても同じだ。常に目標を射抜くための射線が通っているわけでもない。

 故に護身、護りを考えるならば刀は非常に優れた武器である。比較的武器としては軽量であり、取り回し易く持ち運びの邪魔にならない程度の長さ。切れ味の鋭さは、威力に通じる。全てが高いレベルでまとまった武器こそが、日本刀と呼ばれる武器である。


 駆けてくる黒装束の刃が、上段より振り下ろされる。手にもつ刀を両手で頭上に持ち上げ、横に寝かせ受けそらす。

 刀身を滑らせるように、相手の武器を流していく。刀は剣でも盾でもない。受け止めることには、向いていない。『そらす』『回避』することが、防御の主眼になる。

 横にそらしながらも、相手の刀に力を加える。居合いにも通じる術理じゅつりを持って、攻撃へと繋ぐ。

 子供の遊びと理屈は同じだ。『デコピン』などと呼ばれる遊びがある。居合いも理屈としては、同じもの。何かに引っ掛けることで、力を溜め爆発的に初速を稼ぎ出す。居合いは、それを鞘で鞘走りと呼ばれる技術で行う。理屈では、鞘でなくともある程度力をかけて引っ掛けることができるのであれば、何であろうと初速を稼ぎ出すことができるということである。


 刀をそらし溜めた力を初速へと変換する。急速に得た速度を持って、上段からの斬撃へと繋ぐ。

 右の首筋から左脇腹へと袈裟切り。致命傷。


 血払いの動作のあと、刀身は鞘へと納められた。

武器や防具についての知識などを纏めるための新シリーズです(笑)

最初ですので日本刀から。本当は、もう少しかきたいのですがくどくなりすぎるので止めました。

因みに最後の技は、有名な柳生新陰流の技の一つです。動きは知ってはいるんですが、術理まで正しいかは自信がないです(^_^;)

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