ふとっ――
時間があったので、書いてみました☆
ひとり。
家にはわたしだけ。
春からはひとりだけ。
静かな部屋で 時計の針の動く音だけが聞こえる中。
瞳を閉じると聞こえてくる。
砂の城をさらってゆく 波の音。
小さいとき きみといっしょに遊んだの 覚えてる。
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小さな貝殻を集めたり
水をかけあったり
大声を叫んだり
いちばん記憶にあるのは 波打ち際を走ったときのこと。
少し冷たくて はしゃいでいたっけ。
砂に足跡が残っては消えていって
それがなんだか楽しくて
笑っていたなぁ。
きみの笑顔がまぶしかった。
夕日に負けないくらい
ほんとだよ?
夕暮れの空。
青とも群青とも 赤ともオレンジともいえない。
そんな空が大好きだった。
その空に浮かぶ雲があまりにもきれいで
思わず手を伸ばしたくなった。
でも、手は伸ばさなかった。
伸ばすべきは きみだと思ったから。
その日は手をつないで帰った。
きみの顔は夕日に照らされていたけれど
くっきりと はっきりと 見えた。
頬の染まった色まで
気持ちまでみえた。
きっとね?
別れ道で「ばいばい」って手を振って
ぽつぽつと灯ってゆく街灯を辿って
近所のおばさんとあいさつして
家に帰ると
お母さんの作ったシチューの匂いがした。
お腹いっぱい食べて 「ごちそうさま」って言うと
お母さんは「ありがとう」って言ってくれる。
そんなおかあさんに あげたいものがあった。
海で拾ってきた
小さな貝殻。
ポケットから取りだして
それをおかあさんの耳に近づけた。
すると 「波の音が聞こえるわ。いっぱいあそんできたのね」って。
わたしは こんな幸せがずっとずっと
続いてほしいと毎日つぶやいてから布団に入って
それから みんなが幸せでいられますように
と 想ってから眠りについていたの。
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明日になって 晴れになって おかあさんが「おはよう」って言って
またきみに会って 笑ったり 怒ったり しながら未来にいければ幸せだった。
そんな平凡で穏やかな日常が 幸せだった。
あんな時間がわたしにはもうほとんどない。
大人になるとなんだか悲しいな。
きみはいまなにをしているのかな?
同じこと考えてくれていたらうれしいな。
長い休みに入ったら実家に帰ろう。
きみに会っていろいろな話がしたい。
そして
たまにおかあさんのシチューが食べたいな。
面白くもないし、何が言いたいのか分からないと思います…。
ありがとうございました。