9/11
某年某月某日(その9)
事件が起きた。
お父さんが本当にガンプラ買ってきた。
総司は大喜び、お母さんは唖然呆然。総司が喜んでて、お父さんだけニコニコしてる。
まさか君の言う通りになるなんて思わなかったよ。君って僕よりも僕の家族のこと理解してるんじゃない?
お母さんが『あなたちょっと…』って言って廊下にお父さん引っ張って軽くお説教してたけど、『せっかくお父さんが買ってきてくれたんだから大事に組み立てなさいよ。』と最終的には許してくれた。(お父さんの耳たぶの根本が赤くなってたのは、見ないことにした。)
僕にはずんだ豆クッキー。お母さんには何だか綺麗そうな化粧品。あとのお土産は研究室用なんだって。
追伸
とんでもない事実が発覚した。総司にあげたのガンプラじゃなかった。なんか仙台のご当地ヒーローらしくて、組み立てる前から総司がパーツ見つめながら首傾げてたんだけど、完成品見て『ガンダムじゃねぇ…』って枝豆パーツ握りしめて呟いてた。『あら〜仙台らしくていいじゃない。』とお母さんはご機嫌だったけど、さっきから総司、喋ってない。




