表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

泥酔しているおじさんの話

作者: まこも

お酒はほどほどに…


私と娘は珍しく都会に遊びに行ってホテルで食べようとデザートを持ち、るんるんでコンビニのレジに並んでいた。

私達の前におじさんがレジ待ちしていた。

お弁当と缶ビールを持っている様子。

身体が若干揺れていて、明らかに酔っているのが見てとれる。

おじさんの順番になった時

パンッッッ!!!!!

鳴り響く音。

弁当がさかさまになって床に落ちた音だった。

中身もこぼれず、叩きつけるように裏返しになって見事な着地である。


アッ…!

おじさんの後ろにいた私と娘、レジの店員、三人とも思わず声が出た。


「大丈夫、大丈夫」

おじさんはふらふらっとしながら、そう言って落ちた弁当を拾い、店員に差し出す。

いや、全然大丈夫じゃないよね?おじさんも弁当も全然大丈夫じゃないよね?


「〇〇円になります」

おじさんは財布から小銭を取り出そうとしているんだけど、なかなか出せない。

すると、今度は小銭がバラバラ床に落ちる。

また、ふらふらしながら小銭を拾おうとするがやはりうまく拾えない。

私の足元にも500円玉が転がってきたので

「これ、ここに置きますよ」

と私は500円玉をレジカウンターの上に置いた。

「ああ、ありがとうございまう~」

呂律も回ってないし、全然大丈夫じゃないよね?

小銭を拾い終えたおじさん、今度は支払いに手間取っていた。

やっとのことで支払いが済んで弁当と缶ビールを掴んでコンビニを後にする、おじさん。

でも、よく見るとさっき私が置いた500円玉がそのまま残ってた。

「忘れてます!お金!!!」

私はとっさに500円玉を握って、おじさんを追いかけた。

「ふぁあああ、ありがとう」

500円玉は無事におじさんの手元へ渡った。

私が再びレジ前に戻った時

「あれ、かなり酔ってましたね~びっくりですよね」

「やばかったですね (笑)」

と娘と店員さんが話していた。

店員さんも苦笑い。


「あれ、食べるんだよねぇ??」

「酔いが醒めたら全然覚えてないんだろうね、あの人」

「ちゃんと帰れたかな」

そんなことを言いながら娘とコンビニを後にした。

弁当、綺麗にひっくり返ってたよ。

おじさん。






読んでいただきありがとうございます。

果たして、秋は来るのでしょうか。

早く涼しくなってほしいなぁ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ