5/18
四話
妹のお手本になるべく、これ以上に頑張ってきたブランはあっという間に10歳になっていた。妹も5歳になった。歳の差は、5歳。
妹、ノエルが自室に入ってきた。
「失礼いたします。お姉さまっ!」ぼすん。入ってくるなり、ブランに抱き着いてきた。トリアがほほえましい雰囲気で、
「まあまあ。かわいいわね。」といった。ブランのことが大好きなのだ。
ノエルはかわいい笑顔で、
「ありがとう。とりあ!」といった。
ブランは、
「ノエル、せっかく来たことだし、一緒に遊びましょうか。」
ノエルは元気な声で、にっこりと笑った。
「わーい!ありがとう、お姉さま。何してあそぶ?」
トリアが、では、といい離れようとした。
ノエルが、それを止める。
「とりあ、いっしょにあそばないの?お姉さま?」
ブランは、溜息というかなんというか、あきれたとも言い難い複雑な表情でいった。
「トリア、ごめんなさいね、今日だけはお願いしても?」
トリアも、複雑な表情で
「では、ご一緒していただきます。」
ブランは家族が増えて、かわいい妹もできてとても幸せだった。