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狂律師  作者: しき
9/14

容易

 存在感のない少年が急に饒舌に話し出す。

「君が例のレアものか。なるほどそこら辺の魂とは格が違う。僕は(ゼロ)。一応君の仲間だ。気が向いたから気が向いたからここから出してあげる。」

 少年はおもむろにこの閉ざされた空間に大穴を開ける。

「馬鹿な。この空間は次元を超えて隔離されているはず。そんないとも簡単に。」

 塾長は慌てている。

「さあ、この先は君の望む空間に繋がっている。」

 少年は得意げに朱莉(あかり)を導く。

 朱莉(あかり)はこの少年の力は(カード)の類であるような気がした。しかし、『探知(たんち)』に引っかからなかったことからその手口は朱莉(あかり)の把握していないものであった。

 朱莉(あかり)は少年(ゼロ)に軽く会釈をし、空間の割れ目に駆け込む。

 そしてその先は朱莉(あかり)の望んだとおりプロジェクターの向こう側。塾長本体の目の前であった。

「私を倒したところでこの世界は調律社(ちょうりつしゃ)で成り立っている。無駄な行いはやめるんだ。

 塾長は後ずさりをし、目の前の脅威に怯えていた。

「ただえらそうでむかつく。消えて。」

 朱莉(あかり)は感情が暴走し、それが『傀儡(くぐつ)』の未知なる力を引き出したことにより、もはや人間の姿をしていなかった。

 怒りの炎が塾長を灰としたのは一瞬のうちであった。

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