失望
塾長はベルトに装着されたカードフォルダから札を取り出す。老人の想定したとおりの行動であった。
朱莉の脳内で老人の声が鳴り響くが一切無視する。
朱莉はこれでこの茶番が終わると思い安堵する。
調律社はメジャーなカルト集団である。その塾長にたてついたなら必ず朱莉を殺してくれるはず。
塾長は慣れた手つきで札を破く。
『ディバイド』が発動し、何処からともなく無数の刃が出現し切り刻む。
朱莉は多少痛みを感じたがすぐに体が元通りになりがっかりする。
「この程度なの?」
朱莉は塾長を挑発する。
「こいつ化けものか。」
塾長は焦りながら次のカードを破く。
『プラズマ』が発動し長高圧電流に朱莉の身が焼かれる。
しかし、朱莉は多少痛みはあったがそれだけであった。
「もう飽きた。」
朱莉は塾長に出勤し、カードフォルダを奪い握りつぶす。
塾長は悲鳴を上げる
札はその者の魂を模したものでありそれが収納されているカードフォルダは弱点となる。
「タイラント。」
塾長が叫ぶとどこからともなくおおきな虫たちが現れ朱莉を喰らいつくす。
朱莉はその不快感から熱を発し、虫たちを焼き尽くす。
朱莉は我を忘れて塾長をバラバラに引きちぎった。