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隠し事

 魔法陣発動は王族特有の技術であると認識していた。漫画でも王族以外は魔法陣を使用している描写はない。しかし、王族だけしか使えない理由は明確にされていない。

 どの書物を見ても王族のみ使用可能とだけで理由がないのだ。これは最初から疑問の思っていたことでもある。


「あの光は魔法陣だよね」


 映像魔法陣に映し出されているハリー・ナイトを指さしてルイに確認すると「たぶん」と答えた。


「ただ、衛兵は魔法陣の光が分からないみたいなんだ。ハリー・ナイトは何度も発動しているがその光を衛兵は一切気にしていない」


「魔法陣の光って発動者にしか見えないのかな。でも……映像魔法陣を通して私たちは確認できている。ハリー・ナイトの光は魔法陣ではないのかな」


 あの光は魔法陣に見える。魔法陣ではないとしたら未知の存在だ。この世界で灯を作るのは魔法陣発動か火を使う方法しか知らない。電気は見た事がない。

 ルイが大きく首を振ってハリー・ナイトが放つ光が魔法陣ではない説を否定した。


「ハリー・ナイトが使うものは魔法陣しよう。それでも辻褄が合わない場合は魔法陣以外を考えよう。一つずつ可能性をつぶさないとわからなくなるよ」


 ルイの言葉に頷いた。確かにその通りである。私はすぐに思考があっちこっちにいってしまい最終的によく分からなくなる時が多い。ハリー・ナイトについては一つずつ確実に進めなくてはならない。私が裁く相手であるのだから慎重すぎるということもない。


「ルカも疑問の思っていると思うけど、まずハリー・ナイトが魔法陣使える理由だよね」


 私は力強く頷いた。是非ともその理由を知りたい。それが今後を大きく左右することになると思う。私は大きく頷いた。


「以前から考えていたのだけど、王族のみが魔法陣を使えるという理由がよくわからないんだよね。そもそも魔法陣についての書物がすぐないし、その中少ない書物の中にしっかりと王族のみ使用できると書いてあるのだよね。なんでだとう思う」


 それはずっと私が考えている疑問である。確かに近親婚が多かった王族では血が濃くなっているが特別な種族ではない。我が国民は皆同じ種族であり民族だ。だからハリー・ナイトが魔法陣を使えるとした場合、それは……。


「虚偽」


「聞いといて、自分で答えるのだね。僕も同じ考えだよ。本来は誰しもが使える魔法陣を王族だけで独占しようとしたじゃないかと思うよ」


 苦笑しながらルイは私の独り言のような言葉に答えた。

 ルイが同意見であったことからこの説が私の中で確信に変わった。しかし、石板魔法陣は不便でありはっきり言って使えない。王族が恐れたのは私が使っている創作魔法時陣の方ではないかと思う。私は創作魔法陣を発動するとすぐ疲れてしまうが、ルイに発動してもらう事で長時間使用可能になる。この事が他国に知れたら厄介なことになるのは子どもでもわかる話だ。

 だから魔法陣の研究もせず、記録もないのか。


「ハリー・ナイトが使えるということは、それを彼に教えた王族がいるってこと

 だよね。王族に内通者がいるということかな」


 そして、その王族は恐らく私と同等以上の実力を持っているように思える。そうでなければハリー・ナイトが石板もないところで魔法陣を発動できるわけがない。

 そして今までもそれを使って通信したり闇市へ出向いたりしたのであろう。


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